WEB接客ツールを導入してみたものの、思うような成果を出せなかったり、そもそも効果的な使い方がわからずに試行錯誤しているのではないでしょうか?
WEB接客ツールを使って成果を出すためには、まず目的を絞ります。WEB接客ツールの目的には以下のようなものがあります。
・会員登録
・リピート購入
・離脱防止
・ユーザーサポート
その上で、目的のためのバナーを作成し、最適なタイミングで出すことで成果につながりやすくなります。
本日はforUSERS株式会社でコンサルをしている筆者が、WEB接客ツールの具体的な使い方を解説するので、最後までご覧ください。
WEB接客ツールの使い方9選
この記事では以下の目的別にWEB接客ツールの使い方を解説します。
・初回購入のためのWEB接客ツールの使い方(①~④)
・会員登録を促すためのWEB接客の使い方(⑤)
・リピート購入を促すためのWEB接客ツールの使い方(⑥)
・ECサイトの離脱防止のためのWEB接客ツールの使い方(⑦)
・ユーザーサポートのためのWEB接客ツールの使い方(⑧、⑨)
初回購入のためのWEB接客ツールの使い方
下記に紹介する①~④の方法は、TOPページ、カテゴリーページ、商品ページで表示して、ユーザーにメッセージを繰り替えし伝えるのが有効です。
① クーポンで後押しする
最もスタンダードなWEB接客ツールの使い方ですが、商品ページを見ているユーザーに対して、クーポンを訴求することでお得感を演出し、商品購入に結び付けます。クーポン訴求のバナーには「初回の購入限定クーポン」など表記することで、まだ自社のECサイトで買い物したことないユーザーに対して強めの訴求となります。
◆初回購入限定クーポンバナーの例
② 送料無料をアピール
Amazon Primeなどのサービスにより、送料無料は普及してきました。
そのため、送料無料にして商品の価格以外の費用がかからないことを送料無料バナーを設置してアピールし、お得感を持たせることで購入につなげます。特に若いユーザーほど、30代~40代に比べると可処分所得が少ないので、送料無料のネットショップには注目してしまいます。送料無料をアピールできれば、初回購入だけでなく、リピート購入にもつなげることができます。
また、2024年4月からは、トラックドライバーの労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、全国の物流に大きな影響が出ることから(2024年問題)、事業者にとって送料無料サービスの提供もハードルが上がってくるはずです。
このような状況の中で送料無料を提供できれば、ECサイトとして非常に大きなアピールポイントになるでしょう。
◆送料無料バナーの例
③ キャンペーン訴求
検索エンジンで、TOPページではなく商品ページに訪れてきたユーザーは、開催中のキャンペーンに気が付かないこともあります。そのため商品ページにキャンペーンバナーを出現させて、キャンペーンに気付いてもらいます。例えば、全商品10%OFFのキャンペーンを期間限定で実施することで、ユーザーに今だけのお得感を演出して購入を促すことができます。
◆期間限定割引キャンペーンバナーの例
④ Amazon Pay、楽天ペイ訴求
日本国内のECサイトで多数のシェアを握る、Amazonと楽天市場。Amazonや楽天市場でしか買い物をしないというユーザーは一定数います。そういったユーザーがサイトに訪れた時に
◆AmazonPayなどの訴求の仕方
「楽天のポイントが貯まります」
という訴求をすることで、自社ECサイトでの買い物を促します。ユーザーからみても、知らないECサイトでの買い物は躊躇しますが、Amazonや楽天のアカウントを使えることがわかれば購入してくれる可能性が高くなります。
◆Amazon、楽天訴求バナーの例
会員登録を促すためのWEB接客の使い方
⑤ 会員特典を訴求する
商品ページや注文画面で、非会員に対して会員特典訴求を実施します。例えば会員特典には以下のような内容があります。
◆ECサイトに会員登録するメリットの例
・初回購入割引
・ポイントシステム
・新商品のお知らせ
・会員限定商品
・会員先着販売
・次回購入から情報入力が楽
このような特典をバナーにして、非会員に会員登録を促します。ECサイトの売上を安定させるのはリピート購入であり、会員登録を促す施策はECサイトの運営において極めて重要です。
◆会員特典訴求の例
リピート購入を促すためのWEB接客ツールの使い方
⑥ ポイント訴求
商品ページやカテゴリーページを見ているユーザーに対して、いま買い物すればポイントがもらえることをアピールしたり、あるいは単にポイントがつくことをアピールしたりと、買い物をすることでポイントがついてお得であることを訴求します。
一見すると至極当たり前のように思えますが、何気なくECサイトに再来訪したユーザーが、そのバナーを目撃することで購入意欲を刺激することにもつながるので、CVR向上策として使えます。
クーポンと違いポイントは貯めることもでき、お金に近いものであるため、運営会社にとってはクーポンよりもコストがかかりますが、会員であればリピート購入によりコストを回収しやすくなります。そのため購入確率の低い新規顧客にはクーポンを訴求し、購入確率の高い既存顧客にはポイントを使うなど、クーポンとポイントの使い分けを意識してみてください。
◆ポイント訴求バナーの例
ECサイトの離脱防止のためのWEB接客ツールの使い方
⑦ 人気商品訴求・限定商品訴求
カテゴリーページを見て、一定時間動きのないユーザーに対して人気商品を提示することで、商品に興味を持たせます。興味を持たせることで商品ページを見てくれないユーザーに対してサイトの離脱防止を行います。
掲載する商品は、実際の人気商品であったり季節のトレンド商品など、その時期の目玉となる商品バナーを設置することで、多くのユーザーの興味を惹きやすくなります。あるいは、期間限定商品などがあれば、あわせて設置してみても良いでしょう。期間限定であれば購入意欲を刺激することにつながります。
◆目玉商品の訴求バナーの例
ユーザーサポートのためのWEB接客ツールの使い方
⑧ チャットボットを提示する
もし、注文画面で一定時間たっても決済しないユーザーがいたら、何かトラブルが発生しているかもしれません。注文画面にいるユーザーは購入寸前のユーザーですから、チャットボットを提示させて困っている点があればサポートしましょう。
クレジットカードのエラーが出ている場合などは、よくあるエラー対策を案内したり、他の決済方法を促しましょう。
下記はユニクロのチャットボット「UNIQLO IQ」です。サイト閲覧中は常にボタンが常駐していつでもチャットを開けるようになっており、ユーザーが見ているページによって、案内の内容が変わるようになっています。
◆UNIQLO IQ(商品ページ)
◆UNIQLO IQ(一覧ページ)
⑨ 電話注文を促す
高額商品であったりシニア向けの商品であれば、電話注文の方が安心するユーザーもいます。もし自社にコールセンターや問い合わせ担当がいる場合は、電話注文を促すバナーを注文画面や商品ページに設置してみてください。
◆電話注文用バナーの例
また、電話注文で買い物したユーザーには、同じアナログ施策のDMも有効ですので、DMのリストに加えて、定期的にDMを送信するのも良いでしょう。
スマホとPCでの見せ方に注意する
もし、PCだけで成果が出てスマホで効果が出ないような場合は、メッセージの見え方に問題がある可能性があります。
PCでは丁度良いサイズや見せ方でバナー表示ができていたとしても、スマホで見るとバナーが大きすぎたりして、ユーザーの買い物を阻害している場合がありますので、必ずスマホでの表示を確認するようにしてください。そのため、なるべくならPC用とスマホ用のバナーを出し分けてみましょう。
下記は、ビックカメラの公式通販サイトです。緑枠で囲んだ部分を見ると、同じ訴求内容のバナーですがPCとスマホでデザインを変えているのがわかります。
◆PCとスマホのバナーデザイン比較
参考:ビックカメラ.com
WEB接客ツールのコツは、勝ちバナーを見つけること!
WEB接客ツールの設定では、下記のようにユーザーをセグメントすることができます。
◆WEB接客ツールを使ったセグメント例
・TOPページを経由
・特定のページを経由したユーザーのみ
しかし、セグメントをすればするほどユーザーの母数は減っていき、あまり意味のない施策になってしまいます。まずはセグメントをせずにシンプルな勝ちバナーを見つけることの方が重要です。まずは、セグメントを工夫するより、CVRやクリック率の高いバナーを作ることが優先です。
セグメントの設定は、勝ちバナーを見つけてからでも十分です。
バナー表示は、ほどほどに!バナー表示の激しいECサイトは嫌われる!
WEB接客ツールを導入して、とにかくバナーの表示回数を増やしてCVを多く稼ごうと思うかもしれませんが、ECサイトの離脱を増やしてしまうばかりでなく、
という心理になります。バナーの表示は、下までスクロールしたユーザーに対して表示したり、あるいは15秒経過してから表示させるなど、バナー表示がうるさくならないように工夫しましょう。
まとめ
ECサイトでは、ユーザーに対して直接的に接客はできませんので、それを補うためにWEB接客ツールは非常に良いツールです。しかし、バナーを表示させすぎると、「うるさいサイト」「宣伝ばかりのサイト」になる可能性があります。Amazonや楽天市場のページを訪れてみてください。そこまでバナーが表示されないはずです。
つまり、接客ツールの効果的な使い方とは、リアルの接客と同様にユーザーが真に求めることを最適なタイミングで表示させることです。もちろん完璧なバナー表示はできませんが、仮説を作って、効果の高いバナーと表示するタイミングを考えてみましょう。
自社ECサイトを構築するなら「futureshop(フューチャーショップ)」が良い理由
もし、新規事業で「自社ECサイト」を構築するならfutureshop(フィーチャーショップ)にすべきでしょう。なぜなら、注文を増やすための多くの仕組みが基本機能として、多数実装されているからです。
◆futureshop(フィーチャーショップ)で注文を増やす機能の例
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