ECサイトのリピート施策

ECサイト運営者ならば、誰でも課題と感じているのはリピート施策ではないでしょうか?

私の知り合いの健康食品会社も、F2からF3(2回目から3回目の購入)の際には、50%ものユーザーが離脱するので、どのように離脱率を下げるかを課題に感じております。

ECサイトにおいて、リピート顧客を増やすには以下の2点が大切です。

① 顧客接点を増やす
② 顧客から信頼を得る

CRMツールなど数多くありますが、①ばかり注力しても成果はでません。顧客から信頼を得ること、そのような顧客を増やすことが、リピート購入を増やすことにつながるのです。

本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、特に商品点数の多い総合ECサイト向けに、5つのリピート施策を紹介するので、もし気に入ったものがあれば早速利用してみてください。

5つのリピート施策

それでは、影響力が高そうな施策から順に解説してまいります。

施策① 商品購入者にSNSのフォローを促す
施策② ギフト券1,000円分など強めの特典付きのダイレクトメール
施策③ 購入から3ヵ月後に「思い出してもらう」ための感謝メールを送付する
施策④ 問い合わせチャットを設置する(無料設置)
施策⑤ 問い合わせに対し迅速な対応を行う

施策① 商品購入者にSNSのフォローを促す

新規購入者に対しては、とにかく自社SNSのフォローを促す施策を徹底します。例えば、古着のECサイトで購入した方であれば、ファッションや古着に興味があるでしょう。そのような方に自社のInstagramをフォローしてもらえば、新たに入荷した古着や、スタッフの古着を交えた着こなしの投稿に興味を持ってもらえることは間違いありません。

◆「古着屋JAM」のInstagram

古着屋JAM_Instagram

参考:古着屋JAM(@furugiya_jam_official)

そして、そのSNS投稿の中で気になる商品があれば、リピート購入を検討するユーザーも必ず出てきます。特に世界観を演出しやすいアパレルや家具・インテリアの分野のECサイトであれば、新規購入者に対して、SNSフォローを促すのは必須のマーケティング施策となるでしょう。

具体的な方法としては、購入してくれたユーザーに対して、購入後のステップメールに以下のようなフォローを促すメールを送ります。

◆Instagramのフォローを促すメールの例

◯◯様、この度は当店をご利用いただきありがとうございました。

先ご注文いただいたお品物は無事にお手元に届きましたでしょうか。今後も当店では、続々と新商品の入荷を予定しておりますので、◯◯様のまたのご利用を当店一同心よりお待ち申し上げております。

また、当店の各種SNSでも日々、最新情報やお得なサービスのご案内をさせていただいておりますので、よろしければお気軽にフォローしていただければ幸いです!

【公式SNSアカウント】
★Instagram投稿してます!新商品が続々入荷♪見逃し厳禁です!★
https://www.instagram.com/▲▲▲/

★スタッフがお送りするYouTubeチャンネル★
https://www.youtube.com/channel/▲▲▲

★twitterでもお得情報などつぶやいております!★
https://twitter.com/▲▲▲

もし、運営の負荷をかけても良いのなら、フォローしたユーザーに対して、特典のポイントを付けても良いでしょう。ただ、このやり方だと、フォローの確認をEC担当者が目検で確認する必要があるので、注文数の多いECサイトでは結構大変かもしれません。

しかし、新規購入者に対してフォローを促すのは、それだけ価値のある行為です。弊社の社員も服が大好きですが、彼もInstagramでフォローしているブランドの新作やスタッフの着こなしを見て、服を購入することが度々あると言っているほどです。

また、アパレルや家具・インテリア以外でも、例えば家電であれば、利便性が一目でわかるInstagramのリール動画を作ったり、あるいはFacebook投稿で、写真と長文でスペックを詳細に説明するなど、ECの様々なジャンルで利用できるはずですので、いわゆる“映え”ない業界でもSNSを検討してみるべきだと筆者は考えます。

◆ヨドバシカメラのFacebook投稿

ヨドバシカメラfacebook

このようにヨドバシカメラでは、Facebook投稿で商品をアピール投稿をしております。その効果まではわかりませんが、数年以上続いていることから、それなりのリピート購入があると考えられます。

施策② ギフト券1,000円分など強めの特典付きのダイレクトメール

利幅の小さいEC事業者では実施することができませんが、もし商品が5,000円以上で、利益率が高い商品を扱っている場合は、このようなダイレクトメールが有効です。

下記は筆者のもとに実際に送られてきたダイレクトメールですが、リピート購入者に対しては「Amaoznギフト券1,000円分プレゼント」という訴求のダイレクトメールが送られてきました。

◆ダイレクトメールの内容

ダイレクトメール

まず、ダイレクトメールの封筒が大きいことにも特別感がありますし、その他にカリスマ社長の漫画などがついており、ついついパンフレットなどを含めしっかり見てしまいました。その中に、以下のような訴求があったのです。

◆Amaoznギフト券特典の案内

ダイレクトメールのギフト券

プレゼントは新規商品の購入者限定となっていますが、購入してしまおうかと迷ってしまいました。それくらいギフト券1,000円の訴求が魅力的に感じたのです。このようなギフト券を特典にする方法であったりダイレクトメールを豪華にする手法は、コストが相当にかかってしまうので、商品が高価格なものでないと、なかなか訴求できませんが、リピート購入を促す手法としてはかなり訴求力があると思います。

施策③ 購入から3ヵ月後に「思い出してもらう」ための感謝メールを送付する

商品の購入者に対して、3ヵ月程度を目安に感謝のメールを送付します。その理由ですが、1回限りの購入者の中には、初回購入で

購入者の気持ち「なかなか良いネットショップだった、機会があればまた購入しよう!」

と思っているユーザーが一定数いるはずです。しかし、そう思う人の多くは2回目の購入にいたりません。その理由は単に「忘れている」という可能性が非常に高いのです。そのため購入3ヵ月後を目安に、負荷の少ないステップメールでもかまいませんので、感謝のメールを送付してみるようにしましょう。

できれば、開封率を意識して、以下のように印象的なメールを送付してみます。

◆思わず開封したくなるメールのタイトルの例

山田様、以前ご購入いただいた○○はその後いかがですか?

名前と購入した商品名(例文中の○○)の2つが入っていると開封率は高くなります。メールの内容は以下のようなものが良いでしょう。

◆感謝メールの内容(アパレルショップの例)

山田様、先日は当ショップをご利用いただき誠にありがとうございました。

お買い上げいただいた○○は気に入っていただけましたでしょうか。カジュアルにもフォーマルにも使えるアイテムですので、ぜひ様々なシーンでのコーディネートにご活用ください。

また、当ショップこの度秋の新作が入荷いたしました。
中でも今季イチオシの「△△」は、お買い上げいただいた○○とのコーデの相性も良く合わせやすいアイテムですので、ぜひ当店のECサイトにてチェックしてみてください。

▼商品ページURL
https://□□□.co.jp/shop/123456.html

このようなメールを新規購入者に対して定期的に出すことで、ユーザーが思い出し、2回目の購入つながることもあるはずです。このように単に「思い出してもらう」というのは非対面のECサイトでは非常に重要になります。

施策④ 問い合わせチャットを設置する(無料設置)

リピート購入の一番の秘訣は、顧客接点を増やすことです。既存のユーザーに対して問い合わせ用のチャットを用意できれば、商品やサービスに対してのチャットが来るようになり、ユーザーと接点を増やすこともできます。

筆者の経験ですが、YouTubeでオンラインライブを行うこととなったため、ライブ配信用のマイクを購入することになりました。しかし、商品の一部に欠品があることに気がつき、商品に同梱されていたQRコードでアクセスすると、Facebookメッセンジャーのチャットにアクセスができて、そこで中国人スタッフと直接、日本語でコンタクトすることができました。

その際、実は私の勘違いで欠品ではなく、もともと付属していない別売パーツであることを教えてくれたのですが、サービスでそのパーツも送っていただきました。それ以来、その会社の商品を再購入したり、あるいは中国の会社から新商品の紹介のメッセージが送られてきたり、あるいはこちらから購入したサービスの問い合わせをしたりと交流が発生して、それまでは聞いたことのない中国の会社でしたが、とても親しみが持てるようになり、リピート購入するに至りました

通常、ECサイトにチャットボットを設置すると、クラウド型のサービスでも費用が月々5万円程度かかりますが、Facebookメッセンジャーを使えば、Facebookページを作るだけで、そのURLをECサイトや商品の同梱物にQRコードを記載できるので、無料のチャットボットとして活用することができます。

このように、チャットで顧客接点を増やしていき、ユーザーと交流するチャネルを増やすことでリピート購入を促すこともできるのです。

施策⑤ 問い合わせに対し迅速な対応を行う

これは、今日からでもできるリピート購入施策です。少し遠回りな施策となりますが、問い合わせの対応を迅速に行うことです。この記事を書くにあたって、数人に「なぜリピート購入したのか、理由を教えてください」というインタビューを行いました。その中で「とにかく対応が早かったから」という意見がありました。具体的には以下のやり取りがあったそうです。

◆リピート購入にいたったEC事業者とのやり取り

クレジットカード決済ではなく、銀行振込を選んで商品を購入した。そのため銀行振込をした後に、振り込んだ旨をEC事業者にメールで連絡した。その時、すぐに返事がきて、商品の発送手続きをしてくれたため、このことをきっかけに、この事業者に信頼をおくようになった。その後、繰り返しこのECサイトで商品を購入するようになった。

つまり、はじめてのECサイトで、銀行振込でちゃんと商品が届くか不安な気持ちであるところに、素早い対応をしてくれたことで、ECサイトが信頼されるキッカケとなったのです。この例は銀行振込の入金確認の事例でしたが、このように迅速に対応をすることでユーザーの信頼を得て、リピート購入にいたることがあるのです。

また、問い合わせ対応を行った際は、ユーザーに対してフィードバック依頼メールを送るのも効果的です。下記は、NIKEへの問い合わせ後に送られてくるフィードバック依頼メールです。

◆NIKEのカスタマーサービスフィードバック依頼メール

nikeのCSフィードバックメール

こういったメールは、「ユーザーが面倒がるし、特典もなければ答えてくれないだろうから意味ないのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。実は、こういったメールを送ることで、たとえ回答が得られなくても「このショップは常にサービス向上に努力している」という好印象を強く与えることができます。

そして、次回以降の商品購入時に競合店と比較された際、こういった“プラスαのアクション”が自社を選んでもらうきっかけになるのです。もちろん、回答を得られれば自社のサービス向上にもつながります。

ちなみに、NIKEのカスタマーサポートは筆者も何度か利用しており、担当スタッフの方と直接やりとりをさせてもらいましたが、いずれの問い合わせに対しても非常に丁寧で気持ちの良い対応をしてもらえます。毎回担当者は違いますが、いつも顧客対応の水準が極めて高いと感じます。

このように、問い合わせ対応は間接的な施策ですが、積み重ねで確実に効果が見込めるので、まずはユーザーとのやり取りの意識を高めてみましょう。

まとめ

ECのリピート施策においては、ステップメールなどのCRM施策やツールが数多く存在します。しかし、どのようなツールを導入したとしても、ユーザーと真摯に向かい合う覚悟がなければ意味がありません。

また、ユーザーからの問い合わせに対して「怖い」「面倒」という気持ちで対応するのではなく、「信頼」を勝ち取りにいくという意識で対応すれば、自ずと対応する姿勢は変わってきますし、その姿勢が相手にも確実に伝わり、必ずリピート顧客は増えるはずです。

まずは、ユーザーへの対応を見直すことからはじめましょう。

自社ECサイトを構築するなら「futureshop(フューチャーショップ)」が良い理由

もし、新規事業で「自社ECサイト」を構築するならfutureshop(フィーチャーショップ)にすべきでしょう。なぜなら、注文を増やすための多くの仕組みが基本機能として、多数実装されているからです。

◆futureshop(フィーチャーショップ)で注文を増やす機能の例

・カートインから決済までたった3ステップ!
・会員ログイン状態保持機能が延長可能!
・自由度の高い画面レイアウト!
・注文履歴から、思わず再注文したくなる画面デザイン

カートシステムの導入を考えているなら、間違いなく筆者はfuturshopをおススメします。私だけでなく、EC関係者からも最も評判の良いカートシステムであり、売上を増やすための細かい機能が数多く実装されており、EC業界で花形のアパレル業界で、多く利用されているECプラットフォームでもあります。ファッションから雑貨はもちろん、小売業のネットショップ全般にfutureshopは最適です。

futurshop(フィーチャーショップ)は、以下の公式ホームページから資料をダウンロードことができるので、ECサイトの構築を検討する方は、まずは資料を取り寄せてみましょう。