TikTokでは、フォロワーが数百人のアカウントの動画が突然何十万回も再生される一方、毎日投稿しても数百回で止まることがあります。この差を分けているのが「おすすめ」フィードに載るかどうかです。
TikTok公式は、フォロワー数や過去のバズ実績を、おすすめ表示の直接の判断材料にはしていないと説明しています。つまりおすすめに乗る(載る)かどうかは、アルゴリズムが評価するシグナルを設計的に積み上げられるか、それ次第なのです。
本記事では、おすすめの仕組みから、評価される指標、明日からの運用設計、載らないときの対処、再生を売上につなげる導線まで、公式情報と最新データをもとに解説します。
TikTokの「おすすめ」はフォロワーが少なくてもリーチが広がる
TikTokで成果を出すうえで最初に理解しておきたいのが、おすすめという仕組みそのものです。なぜフォロワーの少ないアカウントの動画でも広く届くのか。その前提を、2つのフィードの違いと日本のユーザー規模という観点から整理します。
おすすめとフォロー中フィードは表示の決まり方が違う
TikTokの「おすすめ」フィードは、ユーザーがアプリを起動した際に真っ先に表示されるパーツです。ここでは、フォローの有無に関係なく、TikTokがユーザーごとに最適化して動画を表示されます。
実際、フォロワー数が数百のアカウントでも、内容が評価され、おすすめ経由で何十万回も再生されたというケースは珍しくありません。逆にフォロワーが多くても、内容が評価されなければおすすめへの拡散は止まってしまいます。
ここで重要なのは、TikTokのおすすめフィードに掲載されるかどうかは、アカウントの規模ではなく、動画1本ごとの内容で判断されているということです。
新規アカウントや小規模なアカウントにとって、これは有利なポイントとなり得ます。フォロワーをゼロから積み上げる前に、動画さえ評価されれば新しい視聴者へ届く経路が確保されていると言えるのです。
多くのユーザーがおすすめ経由で動画に出会っている
TikTokの日本国内の月間アクティブユーザー数は4,200万人(2025年11月時点)で、その多くがおすすめフィードを経由して動画と出会うと言われています。となると、おすすめに載るかどうかは、これだけのユーザーに届くか届かないかを左右する重要な分岐点であるということにもなります。
TikTok Japanの発表によれば、日本のユーザー数は2022年11月の2,120万から3年でおよそ2倍に増えました。TikTokは今や、日本人のおよそ3人に1人が利用している巨大SNSなのです。
これだけのユーザーが、日々おすすめフィードをスクロールしながら新しい動画と出会っています。そしてTikTokは、フォロワー数や過去の実績ではなく、動画1本ごとの内容を評価して表示先を決めているのです。
TikTokにおいて何が評価されるのかを理解して運用すれば、おすすめ掲載の確率は高められます。正しい運用方法を学び、効果的な運用を心掛けましょう。
TikTokおすすめに載る動画はどう選ばれるのか
おすすめに載る打ち手を考える前に、まず押さえたいのが、TikTokが何を見て動画を選んでいるかという評価の仕組みです。仕組みが分かると、このあと紹介する打ち手を「なぜ効くのか」まで理解できます。
おすすめを動かすのは「3つの評価指標」
TikTokのおすすめは、「ユーザーのリアクション」「コンテンツの情報」「利用環境の情報」という3つの評価指標で決まる仕組みです。
- ユーザーのリアクション:最後まで見たか、スキップしたか、いいね・コメント・シェアをしたかなど、視聴者の反応
- コンテンツの情報:楽曲、ハッシュタグ、キャプションなど、動画そのものが持つ情報
- 利用環境の情報:言語設定、地域、デバイスの種類など
重要なのは、この3つが同じ重みではないということです。TikTok公式は、ユーザーのリアクション、特に「動画の視聴に費やした時間の長さ」が、他の要素よりも重視されると明言しています。
ただしこれは、他の2つの指標を無視してよいという意味ではありません。TikTok公式はあくまで他の要素と比べて相対的に弱いと説明しているだけで、コンテンツ情報や言語設定が表示先の判断に関与しないわけではないのです。
とはいえ、運用初期においては、まず最も注力すべきはユーザーのリアクションであると理解しておけば十分です。
おすすめと検索は評価軸が違う
TikTokの「おすすめ」と「検索」は、同じTikTok内の流通経路でありながら、評価される軸がまったく異なります。「キーワードを動画情報に含める」という施策は、検索という場面では効果的ですが、おすすめフィードへの掲載率には影響しません。
おすすめフィードで効くのは、視聴時間を中心としたユーザーのリアクションです。一方、検索結果では、入力されたキーワードと動画の情報がどれだけ一致しているかが問われます。TikTok公式も、検索についてはコンテンツ自体の情報が通常は他の要素よりも重視されると説明しているのです。
◆おすすめと検索では評価される軸が異なる

図解:筆者作成
この違いを押さえておくと、よくある疑問の答えが見えてきます。「投稿時間を変えれば伸びるのか」「ハッシュタグをたくさん付ければ載るのか」「キーワードを入れれば上位に出るのか」と考える人は多いですが、それらは「おすすめと検索のどちらの話なのか」で答えが変わってしまうということです。
この違いを踏まえておくと、これ以降で紹介する打ち手のどれがおすすめに効き、どれが検索に効くのかを判断しやすくなります。
動画は段階的なテスト配信を経て広がる
TikTokでは、動画が投稿された際に、まずは少人数に配信して反応を確かめ、視聴者の幅を広げていくという配信システムを採用しています。
投稿後のテストで視聴時間やエンゲージメントといった反応が良ければ、次はより大きなグループへと配信が広がります。この段階を繰り返し、反応が良い動画ほど遠くまで届くのです。
実務の現場では、投稿直後にまず既存フォロワーや関心の近い層へ配信され、そこでの反応が初動を左右するという説もあります。これはTikTokが公式に手順を示したものではなく、運用者の観測にもとづく理解として押さえておくと良いでしょう。
◆動画が広がる段階配信のイメージ

図解:筆者作成
ここから言えるのは、最初の小さな配信での反応こそが最も重要だということです。だからこそ、投稿直後に反応をもらえるような、引きの強いコンテンツを作成することが求められます。
なお、投稿のタイミングや初速の作り方については、別記事「TikTokが伸びる時間とは?運用担当者が実践すべき5つの投稿設計」で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
おすすめに載る動画を分ける評価指標
TikTokは、再生数そのものよりも「どれだけ見続けられたか」を強く評価しています。同じ100回再生でも、3秒で離脱された動画と最後まで見られた動画とでは、おすすめでの扱いがまるで違うのです。評価される指標を優先度の高い順に整理すると、おすすめに載る動画とそうでない動画を分けている要素が見えてきます。
◆おすすめ評価における指標の優先順位

図解:筆者作成
上にあるものほど、おすすめ表示への影響が大きくなります。投稿した動画の分析をする際には、まず上から順に確認し、どこを改善すればよいのか確かめていきましょう。
最後まで見られているかが最も重視される
おすすめ評価で最も影響が大きいのは、動画がどれだけ見続けられたかを示す「視聴維持率」と「視聴完了率」の2点です。これらはTikTok公式が「視聴時間」を最重要のシグナルとしている根拠でもあります。
視聴維持率は動画の各時点でどれだけの視聴者が残っているか、視聴完了率は最後まで見られた割合を示す指標です。再生数が多くてもこれらの数値が低ければ、おすすめへの拡散は止まってしまいます。
具体的な目安として、実務の現場では「視聴維持率60%、視聴完了率30%」を一つの基準とするのが良いと言われているため、まずはそのラインを突破できているか確認してみてください。
◆視聴維持率・視聴完了率の目安
| 指標 | 内容 | 目安 |
| 視聴維持率 | 動画の各時点で視聴者が残っている割合 | 60%以上 |
| 視聴完了率 | 動画を最後まで見た割合 | 30%以上 |
表:各運用支援企業の公開情報をもとに筆者作成(TikTok公式が公開した数値ではありません)
ここで注意したいのは、これらの数値はTikTokが公式に公開した基準ではなく、運用支援企業や運用者の検証から共有されている目安に過ぎないという点です。動画の長さによっても適正な水準は変わるため、短い尺の動画ではさらに高い維持率が求められる場合もあります。
絶対的な合格ラインとして捉えるのではなく、自社の過去動画と比べて維持率が上がっているか下がっているかを見る、相対的な指標として使うのが現実的です。
反応と再視聴がアカウントの評価を押し上げる
視聴維持の次に重視されるのが、いいね・コメント・シェア・保存といったエンゲージメントです。なかでも近年は「保存」と「再視聴」の重みが増していると見られており、強い関心の表れとして評価される傾向があります。
保存や再視聴は「後でまた見たい」「もう一度見たい」という強い関心の表れです。一度きりのいいねより、繰り返し見られる動画のほうが、TikTokから「価値のある動画」と判断されやすくなります。
◆視聴時間の次に重視される指標
| 指標 | 何を示すか |
| 保存・再視聴 | もう一度見たいほどの強い関心 |
| いいね・コメント・シェア | その場での反応の大きさ |
| フォロー・プロフィール訪問 | 発信源として継続的に見る価値 |
表:筆者作成
これらは公式が個別の重み付けを公開しているわけではありませんが、単発のいいねより、保存されたり繰り返し見られたりする動画のほうが高く評価されるという点は把握しておくべきでしょう。
とくにフォローやプロフィール訪問は、動画単体の評価を超えて、アカウント全体が継続的に見る価値のある発信源だと判断される材料になります。
視聴維持から反応、そしてフォローへ。この順で指標を押し上げていける動画こそが、おすすめに載りやすくなるのです。
おすすめに載るための5つの運用設計
ここからは、ここまでの評価指標を踏まえた、おすすめに載るための5つの運用設計について解説します。
前提として、もう一度確認しておきたいことがあります。TikTokは、フォロワー数や過去にバズった実績を、おすすめ表示の直接の判断材料にはしていません。評価されるのは動画1本ごとの内容です。
だからこそ、アカウントの規模が小さくても、1本ずつの設計を変えれば成果は変わります。フォロワーを増やしてから、と考える必要はありません。
◆おすすめに載るための運用設計5つ
- 方法①冒頭2秒で離脱を止めるフックを作る
- 方法②アカウントのテーマを一貫させる
- 方法③最後まで見せる編集で視聴維持率を上げる
- 方法④伸びている音源を取り入れる
- 方法⑤ハッシュタグは内容に沿わせて3〜5個に絞る
いずれも、評価指標の上位にある視聴維持と反応に直結する打ち手です。順に見ていきましょう。
方法①冒頭2秒で離脱を止めるフックを作る
視聴維持率を上げるうえで最も重要なのは、冒頭2秒で結論やベネフィットを提示することです。この数秒で続きを見る理由を示せるかどうかが、おすすめへの拡散可否を分けます。
TikTokのユーザーは、興味を引かれなければほぼ反射で次の動画へ飛んでしまいます。冒頭で離脱されれば視聴維持率は大きく下がり、おすすめへの拡散も止まってしまうのです。
TikTok for Businessでも、最初の数秒で動画の内容を提示し、フックを置くことが推奨されています。動画を作成する際には、前置きや自己紹介から入るのではなく、結論やベネフィット、視聴者が「えっ」と思う意外な事実を先に出す構成を意識しましょう。
- 弱い入り方:「今日は新商品を紹介します」と前置きから始める
- 強い入り方:「これ、毛穴の黒ずみが1週間で消えました」と結果から見せる
商品名より先に、視聴者が得られる変化や驚きを置くことで、続きを見る理由が生まれます。
方法②アカウントのテーマを一貫させる
アカウント全体でテーマを揃えると、アルゴリズムが配信先を特定しやすくなり、関心の高い層に届きやすくなります。
TikTokのアルゴリズムは、動画の内容からそれを好みそうなユーザーを推定して配信します。投稿のジャンルがバラバラだと、アルゴリズムは誰に届ければよいのかを特定できず、配信先が定まらないのです。コスメならコスメ、レシピならレシピと軸を決めることで、関心の高い層に届きます。
たとえばコスメのアカウントなら、成分解説・レビュー・使用感といった軸に投稿を寄せるケースが考えられます。そこへ急に旅行Vlogや日常の雑談を混ぜると、視聴者層がぶれてしまうということです。発信するテーマを絞るほど、アルゴリズムは届け先を見つけやすくなります。
ただし近年は、ジャンルを完全に固定しない運用も増えています。これは中心の軸を保ちながら、周辺のテーマへ少しずつ広げていくというやり方です。将来的にはそういった運用を検討しても構いませんが、まずは中心となるテーマを固めるところから始めるのが無難でしょう。
方法③最後まで見せる編集で視聴維持率を上げる
視聴維持率を上げるコツは、テンポの良い展開・要点を示すテロップ・結末を後半に置くことです。冒頭で掴んだ視聴者を最後まで離脱させずに引っ張ることで、おすすめへの拡散が広がります。
TikTok for Businessも、テロップの活用やテンポ感のある編集を推奨しています。視聴者を飽きさせない工夫を、動画の流れの中に組み込むことが重要です。
◆視聴維持率を上げる5つの編集テクニック

| テクニック | 狙い |
| 冒頭で結論・ベネフィットを提示 | 離脱の防止 |
| 場面転換やテンポの変化を入れる | 中だるみの防止 |
| 要点をテロップで補強 | 音声なし視聴への対応 |
| 結末・オチを後半に置く | 最後まで見る動機づけ |
| 終わりが始まりに繋がる構成 | 再視聴の誘発 |
図解・表:TikTok for Business「クリエイティブベストプラクティス」をもとに筆者作成
もちろんこれらをすべて詰め込む必要はありません。自社の動画のどこで視聴者が離脱しているかをインサイトで確認し、その箇所に対応する工夫から取り入れると良いでしょう。
方法④伸びている音源を取り入れる
TikTokでは、伸びている音源を取り入れると、同じ音源を好む層へ届きやすくなる場合があります。
ただし、一般のヒット曲をそのまま使うと、商用利用では権利上の制限を受ける可能性があり、注意が必要です。企業アカウントでは、商用利用が許諾された「商用楽曲ライブラリ(CML)」の中から選ぶようにしましょう。
CMLの中にも勢いのある楽曲は揃っています。商用利用の範囲で、伸びている音源を選ぶよう心掛けてみてください。
方法⑤ハッシュタグは内容に沿わせて3〜5個に絞る
ハッシュタグは、内容に沿ったものを3〜5個に絞るのが基本です。
「#おすすめにのりたい」「#fyp」といったタグを付ければ載る、という効果はTikTok公式の見解では認められていません。むしろ動画の内容と無関係なタグを並べると、誰に届ければよいのかが曖昧になり、かえって動画自体の評価を下げてしまう可能性すらあるのです。
ハッシュタグの組み合わせは、ジャンル自体を示す幅広いタグと、商品名やサービス名といった具体的なタグを、動画の中身に沿って組み合わせる形にするのが最も効果的です。
なお2025年6月以降、一部のユーザーにハッシュタグを最大5個までとする制限が導入されたという動きも報告されています。これは公式の正式な発表ではありませんが、もともとタグを盛りすぎるような運用をしていなければ、特に支障はないはずです。
おすすめに載らないときに確認すること
5つの打ち手を実践しても、思うように載らないこともあります。その原因は、大きく「おすすめの対象外になっている」場合と「動画の評価が伸びていない」場合の2つです。
まず確認したいのが、動画がそもそもおすすめの対象になっているかどうかです。TikTokは、幅広い視聴者に表示するのにふさわしくないと判断した場合、その動画をおすすめフィードの対象外にすることがあると説明しています。
◆おすすめの対象外になりやすいコンテンツ
| 区分 | 該当する例 |
| オリジナル性が低い | 他サービスのロゴ入り転載、他人の動画の無断使用 |
| 品質が低い | 極端に短いだけの動画、画質が著しく低いもの |
| 誤解を招く情報 | 根拠のない健康・効果の訴求、誤情報 |
| 表示が不適切 | 過度な身体的訴求、危険行為、ガイドライン違反 |
| 未明示のAI生成 | AIで生成・大幅編集したのにラベルがない動画 |
表:TikTok「How TikTok recommends content」をもとに筆者作成
EC事業者が特に注意するべきなのは、誤解を招くような訴求をしていないかどうかです。ビフォーアフターの誇張や、根拠の弱い効能の表現をしてしまうと、薬機法などの法令に触れてしまうリスクに加えて、おすすめの対象外になる要因にもなってしまいます。
自分のコンテンツが「対象外」に当てはまっていないかは、インサイトから、「おすすめ」からの流入がどれくらいあるのかを見ればわかります。あまりにも伸びない場合には、流入元を確認してみましょう。
もし対象外には該当していないのに伸びない場合は、動画そのものの評価が低いと考えられます。以下のような問題を孕んでいないか確認してみてください。
◆TikTokで動画が伸びにくくなる主な要因
- 冒頭のフックが弱く、視聴維持率が上がっていない
- アカウントのジャンルが定まらず、配信先が絞り込めていない
- 内容と無関係なハッシュタグを並べている
- フォロワー購入などで、関心の薄いフォロワーが初動の反応を弱めている
- 1〜2本の結果だけで判断しており単なるデータ不足
特に最後の項目は、企業アカウントで見落とされがちな視点かもしれません。おすすめの評価は複数の投稿の積み重ねで形成されるため、数本の不発で「載らないアカウントだ」と決めつけるのは早計というものです。改善するためには、ここまで紹介した視聴維持とテーマの一貫性に立ち返ることから始めてください。
なお、フォロワー購入が逆効果になる仕組みについては、別記事「TikTokのフォロワー購入は逆効果」で詳しく解説していますので、こちらにも目を通しておきましょう。
おすすめ経由の再生を売上につなげる
ここまではおすすめに載るための話でした。ただ、再生は伸びたのに売上にはつながらない、という状態に陥るEC事業者も多く見られます。EC事業者にとって、おすすめに載ることはゴールではありません。再生数が増えても、それが商品の認知や購入につながらなければ、事業の成果にはつながらないのです。
実際、TikTokは購買につながるプラットフォームへと変わってきています。2025年6月に日本で始まったTikTok Shopでは、提供開始から半年間の流通総額のうち、約70%が動画やライブ配信などコンテンツ起点の購入だったと公式に発表されています。おすすめに載ったコンテンツが、そのまま売上を生む経路ができているということです。
そこで最後に、おすすめ経由で集めた再生を売上に変えるための、導線とKPIの考え方を整理します。
再生からプロフィール・商品ページ・購入へ導線を設計する
TikTokおすすめからの売上は、「再生→プロフィール→商品ページ→購入」の4段階の導線で組み立てるのが基本です。各段階で離脱が起きるため、どこで止まっているかを見極めて手を打つことが、再生を売上に変える前提となります。
おすすめで動画が見られてから購入に至るまでには、いくつかの段階があります。再生されただけで購入されることはほとんどなく、視聴者は段階を踏んで購入へ進むものです。
その流れは、おおむね4つの段階です。動画がおすすめに表示され、興味を持った視聴者がプロフィールや商品タグへ進み、商品ページを見て、購入に至るという経路になります。
◆おすすめから購入までの導線とKPI

図解:筆者作成
重要なのは、離脱は複数の要因で起きているという点です。再生は多いのにプロフィールに来ない、プロフィールには来るのに商品ページへ進まない、というように、どこで止まっているかは段階ごとに分かれています。
止まっている段階に応じて、打つ手も変わります。
◆離脱ポイントに応じた改善方法の例
| 問題点 | 改善案 |
| 再生はされるがプロフィールに来ない | 動画内で商品の一部だけを見せ、続きをプロフィールのリンク先に置く |
| プロフィールから商品ページへ進まない | プロフィール限定のクーポンやまとめリンクで遷移の動機をつくる |
| 商品ページで購入に至らない | 価格やレビュー、送料などページ側の情報を見直す |
どこで離脱しているかを見極めてから手を打つことこそが、改善を早める近道です。
再生数だけで判断しないKPIの持ち方
TikTokおすすめ運用のKPIを再生数のみに設定するのは危険です。再生数が多くても購入につながらない動画もあれば、再生数は控えめでも購買意欲の高い層に届いて売上を生むケースもあるのです。入口の数だけを追うと、改善の方向を見誤ります。
具体的には、再生から、プロフィール遷移率、商品ページ遷移率、CVRまで段階ごとに指標を定め、どこで離脱しているかを把握することが最も重要だということです。
なお、おすすめで反応の良かった動画は、広告に転用してさらに多くの人へ届けることも可能です。オーガニックで勝った動画を広告で広げる方法については、別記事「TikTok広告の種類・費用と、EC売上につなげる運用設計」で解説しています。
「おすすめに載せ、その再生を売上へとつなぐ」という流れを継続的に回せるかどうかが、TikTok運用の成果を分けるポイントとなることを覚えておきましょう。
TikTokのおすすめに関するよくある質問
最後に、おすすめについて検索で多く寄せられる疑問を3つ取り上げます。
Q. TikTokのおすすめに載るには何回再生されればいいですか?
おすすめに載るための具体的な再生回数は、TikTok公式が公開していません。再生回数そのものより、視聴維持率や視聴完了率といった反応の質が評価され、反応の良い動画ほど段階的に配信が広がる仕組みです。回数を狙うのではなく、最後まで見られる動画づくりを優先してください。
Q. おすすめに載るためのハッシュタグは何個がいいですか?
ハッシュタグは内容に沿って3〜5個に絞るのがおすすめです。タグはおすすめへの拡散装置ではなく、動画の内容をアルゴリズムに補助的に伝えるものだからです。「#おすすめにのりたい」などのタグを付けても、表示が増える効果は公式に認められていません。
Q. シャドウバンはどう確認できますか?
確認するには、ビジネスアカウントのインサイトで、各動画のおすすめからの流入があるかを見てください。流入がほぼない場合は、対象外の基準に該当していないかをあわせて確認しましょう。
なお、「シャドウバン」はTikTok公式の用語ではなく、公式は「おすすめフィードの対象外」と表現しているので、こちらの呼称も覚えておくと良いでしょう。
まとめ
TikTokのおすすめに載るかどうかは、運やアカウントの規模で決まるものではありません。アルゴリズムが評価するシグナル、なかでも視聴維持を中心とした反応を、動画1本ごとに積み上げられるかどうかで決まるのです。フォロワーが少なくても、おすすめに載る可能性は十分にあります。
大切なのは、小手先のテクニックを追うことではありません。冒頭で離脱を止め、最後まで見せ、関心の近い層に届くようテーマを揃える。この積み重ねがおすすめ表示につながり、その再生をプロフィールから商品ページ、購入へとつなぐ導線まで設計できて、はじめてEC事業の成果になります。
すべてを一度に変える必要はありません。まずは今日の投稿から、冒頭2秒の見直しという1点だけでも始めてみてください。1本ごとの改善の先に、おすすめに載るアカウントが育っていきます。
ここまで記事をお読みいただきありがとうございます。 ◆Shopifyが選ばれる理由 ✓ 販売手数料ゼロ 売上がそのまま手元に残る設計です 土屋鞄製造所、BASE FOOD、Tabioなど国内の実力派ブランドも採用。175カ国以上で展開し、多言語・多通貨にも対応しているため、越境販売を視野に入れているEC事業者にとっても現実的な選択肢です。 まずは90日間、コストゼロで試してみてください。ECサイトの構築・移行を検討中の方へ
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