ECサイトのCVRを改善しようと、日々施策を考えているのではないでしょうか?
ECサイトの運営を日々行っていると、新規施策の案がなかなか浮かばなくなるものです。そこで本日は、筆者が以下の5つのCVR施策をご提案いたします。
② 商品写真を加工して商品特徴アピール画像にする
③ お客様からの質問を商品ページに反映していく
④ 商品レビューを増やす
⑤ 初回購入を意識して、クーポンやポイント、送料無料を効果的に見せる
これらの施策は、筆者の15年以上にわたる経験から提案するもので、一見すると当たり前のことに見える施策もありますが、施策の背景にある意図を理解することで、あなたのサイトでもCVRを確実にアップできるはずです。
本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、ECサイトのCVRの改善手法について解説いたします。
ECサイトのCVRを改善する5つの手法
本日はなるべく費用が発生しない5つの施策に厳選してみましたので、ひとつずつ解説してまいります。
① 商品ページの「説明文」と「写真」をチューニングする
② 商品写真を加工して商品特徴アピール画像にする
③ お客様からの質問を商品ページに反映していく
④ 商品レビューを増やす
⑤ 初回購入を意識して、クーポンやポイント、送料無料を効果的に見せる
① 商品ページの「説明文」と「写真」をチューニングする
まず、ECサイトにおいて、CVRと直結しているもは「商品ページ」です。多くの新規ユーザーが、商品ページをじっくり検討した上で、商品を購入するかしないかを検討しております。そのため、商品ページに掲載する写真や文章は絶対に手が抜けません。では、どのように商品ページを充実させていけば良いのでしょうか?
「説明文」のチューニング
まず商品の説明文ですが、効果的な説明文のポイントとして、大きく以下の3つの観点があります。
◆商品ページの説明分における3つの観点
② 具体的であるか?
③ メリットだけでなくデメリットも明示されているか?
①の「読みやすさ」は、文章である以上基本となるポイントです。誤字や脱字はもちろんのこと、文章として読みやすい文章になっているかを見直しましょう。
基本的に、ユーザーはしっかり文章を読んではくれませんので、読んでもらうのではなく「目に留めてもらう」ことが重要になります。そのため、例えば商品のポイントを箇条書きにしたり、寸法を表で示したり、あるいはグラフを使うなどして、パッと見た時に大事な部分が目に入る工夫を施す必要があります。
また、3〜5行ほど書いたら1行を空けるなどをするだけでも読みやすさが格段に上がります。
②の「具体性」は、商品の特徴を伝える際にできるだけ具体的に書くことです。例えば、よく使ってしまいがちな表現として「こだわりの一品」などありますが、『どこ』に『どのように』こだわっているかをはっきり伝えることが大事です。
あるいは、「使用素材を見直して、よりふんわりと仕上げました」と書くよりは「素材に◯◯を加えたことで、柔軟性が従来の20%アップしました」と書くほうが、より文章に信頼性を持たせることができるでしょう。
③の「デメリットの明示」ですが、ユーザーは商品のデメリットも把握した上で納得して購入したいのですが、メリットに比べるとデメリットは情報を得にくい部分があります。そこで、あえてデメリットをはっきり伝えることで信頼感を得ることができます。
つまり、説明文における①〜③の観点で共通する重要なポイントは、ユーザー目線を持って説明文を作ることに他なりません。
「写真」のチューニング
次に商品写真においては、以下の3つの観点から自社ECサイトの商品ページを見直してみましょう。
◆商品ページの写真における3つの観点
② 写真の掲載数
③ 商品を実際に使用している写真や動画はあるか?
まず、写真のクオリティに関しては単に「映りが良い写真」というだけでも十分ではありません。もし、商品写真が仕入れ先から提供されているものであれば、写真のクオリティが高くても、ユーザーから見ると「他のサイトでも良く見る写真だ!」という印象になります。そのような写真ばかりだと、ユーザーも結局はAmaoznや楽天市場など、買い物慣れしているサイトから購入するはずです。
ですから、まずは写真クオリティを高めるとともに、自社独自の写真を用意するようにしてください。商品写真の撮り方については、下記の動画で非常にわかりやすく解説しているので、下記を参考にしてください。
◆商品写真撮影の参考動画
【国内EC】情報を伝えるための商品写真の基礎レッスン [ebiz]、【国内EC】イメージアップに繋がる商品写真の撮影のコツ [ebiz] ともに【中小機構】ECオンライン講座チャンネルより
次に写真の掲載数に関しては、例えばバッグであれば、ユーザーが購入後に気になる内側のポケットや作りがわかる写真、ロゴ部分のアップなどを用意することで、それを見て安心して商品を購入する人が増えるはずです。以下はZOZOTOWNの商品ページですが、赤枠で囲んだ通り多くの写真が掲載されています。
◆ZOZOTOWNの商品ページ(AZUL BY MOUSSY)
そして、最後に使用感がわかる写真です。これはアパレル以外の商品にも必要なことです。例えば、持ち歩き用のUSB扇風機であれば、バッグへの収まりは良いのか、あるいはオフィスシーンであればデスクに設置した感じ、そして動画が可能であれば、モーター音が動画で確認できるなどしておくべきです。
つまり、ECサイトのデメリットとは「実際に商品を触って確認できない」ことです。そのECサイトのデメリットを解決するような商品ページを作れば、必ずCVRを高めることができます。
このような手法を使って、商品ページをチューニングしてみましょう。
② 商品写真を加工して商品特徴アピール画像にする
まず、このCVR改善施策を解説する前に、以下のニトリの商品ページをご覧ください。
◆ニトリの商品ページ
ニトリでは、このように商品写真に商品の特徴をアピールする画像を複数入れているのです。その理由は明白で、スマホで見たユーザーに対しても、商品の特徴を一瞬で理解させることができるためです。
先の①で説明したCVRを高めるための商品説明文の改善でも述べた通り、検討が浅いユーザーには、どんなに素晴らしい説明文を用意したとしても、あまり読まれることはありません。
そこで、検討の浅いユーザーに対してもCVRを高める施策としては、商品画像の枠を利用して、商品の特徴を記載した画像を設置します。この施策を実施することで、検討の浅いユーザーに対しても商品の訴求ポイントを届けることができます。そうなると「お、こんな機能があるのか!」とアピールポイントに興味を持ったユーザーがそのまま、説明文をしっかり読み始め、購入するケースが出てきます。
画像もパワーポイントで作るなど工夫すれば、特別なソフトや技術も必要ないので、誰でもすぐに試せるCVR施策の一つとなります。
③ お客様からの質問を商品ページに反映していく
ECサイトを運営していると、購入前のお客様、あるいは購入後のお客様から、お問い合わせが来ることがあると思います。そういった質問と回答を全て商品ページに反映していくことで、ユーザーの悩みにこたえられるページができあがります。
ECサイトを運営していると「なんでこんな当たり前のことを聞くんだ!」というお客様の質問もあるはずです。しかし、実はそれと同じ疑問を考えているユーザーは10倍以上いると考えるべきです。そのような質問を、ECサイト運営の中ですべて商品ページに記載し、丁寧な回答を増やしていくことでCVRは必ず高まります。
時には、商品のデメリットとなるようなことも書かないといけないこともあるでしょう。しかし、ユーザーも一人の人間であり、事前にデメリットを把握した上で商品を購入したいと考えるものなのです。また、商品のデメリットをしっかり掲載することで「このECサイトは正直だ!」という良い印象につながります。
また、お客様からの商品の質問をもとに、常に商品ページを更新することができたら、CVRの改善だけではなく、SEOの観点からも上位表示であったりロングテールSEO(検索ボリュームの少ないキーワード)からの流入が増えるはずです。
④ 商品レビューを増やす
どんな商品であっても、ユーザーが最も気にするのは口コミやレビューです。ECサイトのCVRを高める方法は単純です。商品レビューを増やすことです。Amaoznのメールを受け取っているのなら気がつくと思うのですが、Amaoznで商品を購入すると、後日以下のような「レビュー依頼メール」が届くはずです。
◆Amazonの商品レビュー依頼メール
これは、Amaozn自身が商品レビューの重要性を認めているようなものです。ですから、まずはステップメールで、商品購入の数日後に「商品レビュー依頼」メールを出してみましょう。以下の文言を参考にしてみてください。
◆商品レビュー依頼メールの例文
件名:◯◯様、先日ご購入いただいたシューズはいかがでしょうか?
本文:
先日は、当店にてシューズをご購入いただき誠にありがとうございました。商品にはご満足いただけたでしょうか?
もしよろしければ、ご購入いただいた商品に関しまして、ぜひ◯◯様のご意見をお聞かせください。(匿名でも結構です)
私たちはご愛用いただいている皆様の声をもとに、常により良い製品、サービスを提供できるよう努めています。今後の品質向上のため、ぜひご協力いただければ幸いです。
なお、レビューにご協力いただいた際は、レビューの投稿状況により、反映までに時間をいただくことがあります。予めご了承ください。
そして、商品レビュー依頼は日々のEC運用でも増やすチャンスがあります。例えば、発送ミスなどお客様にご迷惑をおかけした場合に、丁寧に謝罪対応することで、ミスがマイナスではなく好印象につながることもあります。また、リピーターさんに手厚く接することで、レビューが増えやすい状態をつくることができます。
日々のECサイト運営で、レビューを増やすためのチャンスは多くあるはずですから試してみましょう。ただし、2023年10月から政府のステマ対策のために、景品表示法の新しい告示が施行となり、それに伴い、レビューのお礼にポイントやクーポンをユーザーに提供するのは法令違反となる可能性があるので、このような行為は絶対にやめましょう。
参考:政府 、ステマ広告規制を閣議決定 商品レビューの投稿依頼・競合への低評価レビューはステマに該当(日本ネット経済新聞)
⑤ 初回購入を意識して、クーポンやポイント、送料無料を効果的に見せる
新規のユーザーに対して「初回購入を絶対に成功させる!」という強い意識がEC担当者には求められます。なぜなら、初回購入を成功させることができれば、ここで初めてユーザーがリピーターになってくれる可能性が生まれるからです。
そもそも、多くのユーザーが買い物するのは、以下のような大手のECモールやECサイトです。
◆大手のECモールやECサイト
・楽天市場
・ZOZOTOWN
・ヨドバシカメラ
・ユニクロ
・ニトリ など
Amaoznや楽天市場のような、大手ECサイトで繰り返し購入する理由は、ラインナップが豊富で安いということだけではありません。最も大きな理由は「そこでの買い物に慣れている」ということなのです。
しかし、小さなECサイトであっても、ユーザーが一度買い物経験を成功させる(注文から配送まで)ことで、ユーザーから見ると「商品が届いた!また機会があれば購入してみよう」ということになります。そのため初回購入を強く意識することが非常に重要なのです。
では「初回購入を高める」ためには、どうすれば良いでしょうか?
それは「クーポン」や「ポイント」あるいは「送料無料」などの初回限定の特典を用意することです。もちろんこれはコストがかかることですが、それでも新規ユーザーに買い物を成功させるというのは非常に重要なこととなります。
最もマーケティングが上手いとされる、下記のZOZOTOWNのECサイトをご覧ください。
◆ZOZOTOWNのクーポン施策
このようにZOZOTOWNも初回購入を強く意識していることがわかります。つまり、初回購入を成功させるということは、そのままCVR向上にも結び付きます。そのため、ECにおいては基本の施策ですが、以下の3つの特典を効果的に見せてみましょう。
② 送料無料
③ その他特典
まとめ
CVR改善はカンタンではありません。しかし、コツをつかむ、言い換えればユーザー心理を理解しようとすれば、驚くほどCVRが高まることがあります。
筆者はかつて英会話スクールのベルリッツでWEBマーケティングを担当しておりましたが、ユーザー行動調査という、実際のユーザーを見る調査方法を経験してから、ユーザー心理を理解できるようになり、さまざまなCVR改善を実施してきました。
ユーザー行動調査は数十万円以上かかる高価な調査手法ですが、そのようなことをしなくても、お客様の声を聞いたり自分が他のECサイトで買い物する時に、自分がどんな心理状況なのか?ということを追求することで身に付けることができます。
そして、CVR改善には、マーケティング担当者、EC担当者の「熱量」が必要です。真剣に取り組む価値はあります。なぜなら、この分野は人間心理の追求で、AIも得意とは言えませんし、そこまでできる人材は多くはなく、そこまでできるようになれば、一流の人材になれるでしょう。
あたなのECサイトのCVRが改善することを応援しております。がんばってみてください。
自社ECサイトを構築するなら「futureshop(フューチャーショップ)」が良い理由
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