
1831年に古着木綿商としてスタートした高島屋は、呉服店の時代を経て、現在では国内外で百貨店ビジネスを展開しています。
2031年には創業200周年を迎える老舗の高島屋ですが、伝統に安住することなく、時代の変化に合わせて新たな事業モデルへの転換を進めています。近年では、店舗とオンラインを連携させたデジタル戦略や、EC事業の拡充に注力しており、百貨店ビジネスの新しい形を模索しています。
本稿では、高島屋のEC事業について、近年の主な取り組みを紹介しながら、店舗事業との関連も踏まえてその特徴を明らかにします。また、様々な小売企業のEC戦略を分析してきた筆者の視点から、同社が抱える課題と今後の方向性についても考察します。
好調を続ける高島屋のEC事業
高島屋の直近の決算期である2025年2月期のEC売上高は364億円となり、前期比で4%の増加を達成しました。
EC事業は幅広いカテゴリーで展開されていますが、特に売上構成比の大きな食料品やカタログギフトが、事業全体を牽引する形となっています。また、2024年8月に開設された化粧品専門サイト「TBEAUT(ティービューティー)」も好調を維持しており、EC事業の成長を支える要素となっています。
情報出所:日本ネット経済新聞「高島屋、EC売上は4%増の364億円に 『食品』『カタログギフト』『化粧品』が好調」(公開日:2025年5月1日、閲覧日:2025年9月10日)
EC事業が好調であることは、同社の店舗売上と比較するとよくわかります。下のグラフは、月次の店舗売上(EC含む)とEC売上の推移です。
◆店舗売上とEC売上の推移(2024年9月~2025年8月の前年同月比)
出所:株式会社高島屋「営業報告」(2024年9月度~2025年8月度)より筆者作成。
グラフから、2024年9月から2025年8月までの12か月間について、次のことが分かります。
(1)売上の前年同月比において、すべての月でEC売上が店舗売上を上回っています。
(2)EC売上の前年同月比はすべての月でプラスとなっており、成長を続けています。一方、店舗売上は5か月で前年同月比がマイナスとなっています。
このことからも、高島屋のEC事業が好調を続けていることが確認できます。
高島屋が運営する5つの特化型ECサイト
高島屋は現在、カテゴリーごとに特化した5つのECサイトを運営しています。
筆者は、この背景には、実店舗運営の思想が生かされていると考えています。
実店舗では、フロアごとに異なる世界観を形成し、食品、化粧品、ファッションなど、多様な売場を構築しています。それぞれの階層が独立した世界観を持ち、各フロアを訪れる顧客の目的も異なります。
オンラインでも店舗と同様に、各サイトを独立させることで専門性を高め、顧客の多様なニーズに応えていると考えられます。
◆高島屋が運営する5つのECサイトの特徴
高島屋は、現在、総合型の「高島屋オンラインストア」を中心に、化粧品専門の「TBEAUT」、ファッションに特化した「タカシマヤファッションスクエア」、食料品宅配の「ローズキッチン」、カタログ通販の「高島屋通信販売」の5つのECサイトを展開しています。
◆高島屋が運営する5つのECサイトのトップ画面
画像出所:「高島屋オンラインストア」「TBEAUT」「タカシマヤファッションスクエア」「高島屋ローズキッチン」「高島屋通信販売」のトップ画面より筆者がキャプチャしたものを用いて作成。
こうした特化型サイトを運営することで、各カテゴリーの顧客ニーズに合わせたサイト構成やキャンペーンの実施、レコメンドの提示が容易になります。また、サイトごとに売上高、客単価、リピート率、コンバージョン率など異なる目標を設定できるため、施策のPDCAも回しやすくなります。さらに、1つのサイトでトラブルが発生しても、他のサイトは影響を受けずに運営できるため、リスク分散の面でもメリットがあります。
総合サイト「高島屋オンラインストア」の特徴
5つのECサイトの中でも主力の「高島屋オンラインストア」は、フード・スイーツ、ビューティー、ラグジュアリー、ウォッチ、リビング、ホビー・スポーツ、ベビー・キッズといった幅広いカテゴリーを取り扱う総合的な品ぞろえを誇ります。
特にラグジュアリーとウォッチについては、それぞれの世界観を強く打ち出した特別なページを開設しており、専門性を高めた提案を行っています。
◆世界を代表するラグジュアリーファッションを集めた「TAKASHIMAYA Luxe Salon 」
画像出所:「高島屋オンラインストア」内の「TAKASHIMAYA Luxe Salon 」を筆者がキャプチャ。
百貨店の実店舗で、ラグジュアリーブランドのフロアがゴージャスで洗練された体験を提供しているのと同様に、ECサイトでもその世界観を演出しています。
一方、ウォッチの特設ページでは、ハイエンドからカジュアルウォッチまでを多彩にラインアップしています。
◆ハイエンドからカジュアルウォッチまでを多彩にラインアップした「TAKASHIMAYA WATCH MAISON ONLINE 」
画像出所:「高島屋オンラインストア」内の「TAKASHIMAYA WATCH MAISON ONLINE 」を筆者がキャプチャ。
このように、ラグジュアリーとウォッチの分野では、特設ページを設けて取り扱いブランドや商品ラインアップを拡充し、専門性を高めることで、感度の高い顧客の期待に応えているのです。
高島屋ECの注目すべき近年の取り組み6選
高島屋のEC事業は、コロナ禍初年度の2020年度(2021年2月期)に、売上の前年比が+60.5%と大きく成長しました。
情報出所:株式会社高島屋プレスリリース「『高島屋オンラインストア』リニューアル~ライフスタイル提案型の百貨店ならではのECに~」(2021年8月11日)
これを契機に、事業拡大に向けたさまざまな取り組みを進めています。
2021年以降に講じられた主な施策は次の通りです。
- 総合ECサイト「高島屋オンラインストア」リニューアル(2021年)
- ショールーミングストア「Meetz STORE」オープン(2022年)
- EC専用倉庫新設(2022年)
- EC事業部にバイヤー配置(2022年)
- 化粧品特化ECサイト「TBEAUT」開設(2024年)
- オンライン・アプリID連携(2025年)
順に確認していきましょう。
施策1.総合ECサイト「高島屋オンラインストア」リニューアル
「高島屋オンラインストア」はもともと、中元や歳暮など百貨店ならではのギフトが顧客に支持されていましたが、コロナ禍が始まった2020年度には、自分自身の消費や利用を目的とした需要も取り込むことに成功しました。
同社はこのような状況の中、2021年に同サイトをリニューアルしました。その内容は以下の通りです。
百貨店ならではのライフスタイル提案
多様な商品群を扱う百貨店ならではの、衣食住のカテゴリーをまたいだ商品の提案を強化しました。これにより、生活シーンや利用する場面をイメージしながら商品選びを楽しめるようになりました。
また、ギフトのマナーやワインの楽しみ方、初めてのママライフなど、顧客の興味や生活シーン、ライフステージを意識したストーリーコンテンツを拡充しました。顧客の商品選択をサポートする効果が期待されます。
選ぶ楽しさと贈る楽しさを促進する機能
お気に入りアイテムリストを、オンラインストア会員以外の人と共有できる仕様に変更しました。プレゼントを贈ってくれる家族や友人などに自分がほしい商品リストとして知らせたり、結婚祝いや出産祝いなどの商品を検討する際に、友人間で候補となる商品情報をシェアするといった活用ができます。
商品を探す・選ぶための機能
検索機能の拡充により、ギフトサービス対象商品やお気に入りブランドで商品を絞り込めるようになりました。チャットによるギフト選びのサポートも行います。また、商品選択の参考にできるよう、実際に購入した顧客の感想や評価をレーダーチャートで視覚的に表現した「アイテムレビュー」の機能を付加しました。
スマートフォンファースト
同サイトの訪問者の約7割がスマートフォン経由であることから、スマートフォンでの操作性や視認性を改善するなど、サイト設計を「スマートフォンファースト」に変更しました。
情報出所:株式会社高島屋プレスリリース「『高島屋オンラインストア』リニューアル~ライフスタイル提案型の百貨店ならではのECに~」(2021年8月11日)
これらのリニューアルにより、高島屋オンラインストアは、単なる商品販売の場にとどまらず、顧客一人ひとりの生活シーンやライフステージに寄り添ったショッピング体験を提供する場としてより充実したものになりました。ギフト選びの楽しさや商品選択の利便性を高めることで、顧客満足度の向上やリピート購入の促進が期待されます。
施策2.ショールーミングストア「Meetz STORE」オープン
高島屋は、2022年4月29日、新宿店にショールーミングストア「Meetz STORE(ミーツストア)」をオープンしました。「商品を売らない店」とも呼ばれるこの店舗では、斬新な新商品などを陳列し、来店した顧客が実際に商品に触れたり、試したりすることができます。
店舗では商品を見る・触ることに特化しており、直接購入はできないため、「ショールーム」と同じ役割を果たしています。この形式の店舗は「ショールーミングストア」と呼ばれ、もともとは店舗で商品を確認し、ECサイトで購入する消費者行動(ショールーミング)に由来しています。
オープン当初の発表によると、Meetz STOREでは、「食・グルメ」「ジェンダーレスなライフスタイル」「ビューティー」「アート&クラフト」「エシカル」のテーマに沿った商品を提案するということでした。
トレンドに敏感な消費者や、百貨店になじみのないZ世代の消費者等などが、商品との新しい出会いを楽しめるように、消費者が店舗で触れる機会が少ないブランドを選んでいます。また、数か月ごとにブランドを入れ替え、常に新たなブランドとの出会いを創出しています。
商品を展示するだけではなく、ブランドのストーリーを伝えることにもこだわっており、販売員による説明や店頭POPによる説明で、作り手の想いを届けることに注力しています。
情報出所:TAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE PTE.LTD.、株式会社高島屋、トランスコスモス株式会社ニュースリリース「ショールーム型店舗『Meetz STORE』がオープン!記念すべきオープン時に展開する約60ブランドを紹介」(2022年4月29日)
◆高島屋新宿店のMeetz STORE(イメージ図)
画像出所:TAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE PTE.LTD.、株式会社高島屋、トランスコスモス株式会社ニュースリリース「“新たな出会い”がテーマのショールーム型店舗 『Meetz STORE』が髙島屋新宿店に4月29日(金・祝)オープン」(2022年4月15日)
上述の通り、Meetz STOREの商品を購入する場合は、店舗ではなくECサイトを通じて行います。
◆Meetz STORE の商品の購入場所は店舗ではなくECサイト
画像出所:YouTubeチャンネル PR TIMES TV「“新たな出会い”がテーマのショールーム型店舗「Meetz STORE」が髙島屋新宿店にオープン〜寺門ジモンさんら5人のキュレーターが商品をセレクト」(2022年4月29日)より筆者がキャプチャ。
一般に、ショールーミングストアで扱われる商品は、これまでにない斬新な新商品が中心で、類似商品が少ないため、売上の予測が立てにくい傾向があります。その結果、通常の販売店舗では在庫不足や過剰在庫が生じやすくなります。しかし、ショールーミングストアでは販売を行わないため、在庫を持つ必要がありません。在庫不足による顧客の不満や、過剰在庫による非効率といったリスクがない点は、ショールーミングストアの大きな強みといえます。
2023年10月17日には、Meetz STOREの2号店を、京都高島屋S.C.にオープンしています。
施策3.EC専用倉庫新設
同社は2022年、化粧品のEC販売を戦略的に強化しました。当時、化粧品のEC売上は拡大傾向にありましたが、「高島屋オンラインストア」で注文を受けた商品を横浜店と大阪店から発送する従来の方法では、増加する需要に十分対応できなくなっていました。
そこで同年、横浜市内の同社物流センターの一フロアをEC専用に改修しました。当初は化粧品のみを取り扱っていましたが、その後、リビング商材や食料品も取り扱うようになりました。
EC専用倉庫を持つことで、商品在庫をEC用に確保できるだけでなく、EC限定商材の展開もしやすくなりました。
情報出所:ネットショップ担当者フォーラム「高島屋の通販戦略とは?――EC事業部のバイヤーによるネット専用商材の開発、専用在庫の確保、倉庫改修」(公開日:2022年8月22日、閲覧日:2025年9月20日)
施策4.EC事業部にバイヤー配置
高島屋のEC事業部には、2022年春からバイヤーが所属し、仕入れ機能(バイイング機能)を持つようになりました。
それ以前は、EC事業部の主な業務はサイト運営に限られ、商品のセレクトや開発は、カタログ通販を担当するクロスメディア事業部や各店舗が担っていました。こうした体制を見直し、EC事業を強化するため、2022年にクロスメディア事業部からECで展開する商品を担当するバイヤーを移管し、EC事業部でEC専用商材の開発に取り組ませる体制を整えました。
情報出所:ネットショップ担当者フォーラム「高島屋の通販戦略とは?――EC事業部のバイヤーによるネット専用商材の開発、専用在庫の確保、倉庫改修」(公開日:2022年8月22日、閲覧日:2025年9月20日)、ネットショップ担当者フォーラム「高島屋の『脱ギフト依存』『商材拡充』『AI配本』『メンズ強化』の通販・EC戦略とは?」(公開日:2023年11月22日、閲覧日:2025年9月22日)
施策5.化粧品特化ECサイト「TBEAUT」開設
同社は2024年8月に、化粧品の専門ECサイト「TBEAUT(ティービューティー)」を開設しました。それまで化粧品は「高島屋オンラインストア」で取り扱っていましたが、ECでの化粧品需要の高まりに対応するため、専用サイトを立ち上げました。これにより、利便性を高めて既存顧客の支持をさらに強化するとともに、新たなファンの獲得も目指しています。
「TBEAUT」では、ラグジュアリーブランドのコスメやナチュラル・オーガニックコスメを幅広く揃え、パーソナルな情報発信を強化しました。商品選択から購入までの手続きも刷新し、利便性を高めています。また、従来別サイトで展開していた店舗情報発信サイト「タカシマヤビューティー」と統合され、店舗情報も同じサイトで確認できるようになりました。
「TBEAUT」の主な特徴は以下の通りです。
1.自分の欲しい情報が集まる「マイルーム」機能
事前にお気に入りのブランドや店舗を登録することで、関連情報が自動的に表示されます。ひとつのページで自分好みの情報を効率的に収集でき、快適に買物を楽しめます。
◆「TBEAUT」の「マイルーム」機能
画像出所::株式会社高島屋ニュースリリース「2024 年8月7日(水)午前10時 高島屋のコスメ専門オンラインストア 『TBEAUT(ティービューティー)』誕生」(2024年7月25日)
2.商品をより探しやすくする検索機能
商品の特徴やトレンドなど、化粧品特有のキーワードで検索・絞り込みが可能になりました。さらに、サイト内でのユーザー行動をAIが学習し、自動でハッシュタグを生成することで、予期せぬ商品との新しい出会いを提供し、買物体験を楽しくします。
3.快適な買物を実現する「最短2タップ購入」
商品をカートに入れてから「最短2タップ」で注文でき、商品選択から購入までを短時間でストレスなく行えます。
4.店舗情報とEC情報の一元化
従来は店舗情報とEC情報を別々のサイトで確認する必要がありましたが、コスメアイテムに関する情報発信が「TBEAUT」に統合され、1つのサイトで閲覧可能になりました。マイルームでお気に入り店舗を登録すると、店舗のイベント情報もチェックできます。
情報出所:株式会社高島屋ニュースリリース「2024 年8月7日(水)午前10時 高島屋のコスメ専門オンラインストア 『TBEAUT(ティービューティー)』誕生」(2024年7月25日)
施策6.オンライン・アプリID連携
同社は、直近の発表で、オンライン・アプリID連携を2025年6月に実施する計画を示しています(2025年4月時点の計画)。2025年10月時点でID連携が完了しているかどうかは確認できませんが、ID連携は、店舗と複数のECサイトという多数の販売チャネルを持つ同社にとって、避けては通れない重要な取り組みです。
◆高島屋が進めるオンライン・アプリID連携(2025年4月時点の計画)
出所:2025年2月期(2024年度)決算説明会(2025年4月14日)
ID連携が計画通り進めば、これまで難しかった個々の顧客に対する精度の高いプロモーションも可能になります。たとえば、以下のような施策も実現できるようになるでしょう。
- 顧客の好みに合わせた商品のレコメンド
- ある商品を購入した場合に相性の良い他商品を提案するクロスセリング
- 複数の販売チャネルを横断した来店促進・購買促進
高島屋EC事業に関する3つの考察と提案
高島屋のこれまでのEC戦略を参照しながら、今後の展開に向けて考えられる方向性を、筆者の視点から検討してみたいと思います。
考察1.百貨店の「シャワー効果/噴水効果」と回遊性
百貨店の店舗では、かつては、レストランフロアや催事会場のある上層階に集客し、そこから下層階へと顧客を誘導していました(シャワー効果)。また、近年では、地下食品売場から上階へと顧客を誘導することで、ついで買いを自然に生み出しています(噴水効果)。
一方、現状のEC事業では、5つのサイトが分離しており、ある程度のサイト間送客は可能でも、店舗のような回遊性を十分に再現することはできません。
もし、1つの共通入口(ポータル)から各サイトへ誘導し、自由にサイト間を行き来できる設計にするなら、オンラインでもフロア間回遊に近い購買行動を促せます。入口は共通でありながら、各サイトはカテゴリーに応じた独自の世界観を維持することで、顧客に優れた買物体験を提供できるでしょう。
考察2.ID統合の重要性
顧客に、サイト間をシームレスに行き来してもらい、ついで買いを促すためには、顧客情報の統合が不可欠です。
ID統合(またはID連携)により、以下の効果が期待できます。
- 顧客ごとの購買履歴・閲覧履歴の把握
- サイト間でのパーソナライズ化(レコメンド、クロスセリング、キャンペーン提示)
- ポイントや会員特典の一元管理によるロイヤルティ強化
- CRM・マーケティング施策の精度向上
ID統合は、単なる情報統合にとどまらず、顧客体験を向上させ、EC事業の成長を加速させる基盤になります。
考察3.百貨店本来の強みとの親和性
百貨店は長年、外商や接客を通じて、個々の顧客の嗜好・ライフスタイル・ライフステージまで把握する高度な顧客対応を得意としてきました。
ECでもID統合を軸にすれば、オンライン上で「パーソナル接客」的な体験を再現できます。
例えば、以下のような提案が考えられます。
- 化粧品を購入した顧客に対し、食品やギフトを最適なタイミングで提案
- ベビー用品を購入した顧客に対し、数年後にランドセルを提案
このように、ID統合とサイト回遊性を組み合わせることで、百貨店ならではの顧客理解ときめ細かな提案力をオンライン上でも発揮できると考えられます。
まとめ:高島屋EC事業の現在地と今後の展開
高島屋はコロナ禍以降、EC事業においてさまざまな革新的な取り組みを重ねてきました。これらの施策が奏功し、同社のEC売上は堅調に推移しています。
現在運営している5つのECサイトは、それぞれ異なる役割を担い、顧客から高い支持を得ています。各サイトが独立していることで、カテゴリーごとの世界観を構築しやすく、顧客の嗜好に応じた商品提案や検索設計、キャンペーン展開を柔軟に行えるという利点があります。
一方で、サイト間の送客には限界もあります。本稿で述べたように、共通の入口(ポータル)を設け、顧客IDを統合することで、百貨店店舗が得意とするカテゴリー間のシームレスな回遊やついで買いの促進、さらには顧客一人ひとりに寄り添ったパーソナルな提案を、オンラインでも実現できるようになるでしょう。
コロナ禍を契機にEC事業を革新してきた高島屋は、今後、百貨店ECの新たなスタンダードを築いていく可能性が高く、動向から目が離せません。 ここまで記事をお読みいただきありがとうございます。 ◆こんなSEOの悩みはありませんか? ✓ ECサイトにSEO対策をしているのにアクセスが伸びない そんな方に向けて、 今なら サンプル動画 を無料で視聴できます。 ◆SEOブログライティング講座
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