Facebookフォロワーの増やし方

自社ECサイトやサービスサイトのマーケティングのために、企業のFacebookアカウントのフォロワー(Facebookページへのいいね)を増やそうと考えているのではないでしょうか?

実は、フォロワー(Facebookページのいいね)を増やすことは、Meta広告を含む以下の5つのステップを実践することでカンタンにできます。

ステップ① プロフィール作成
ステップ② お役立ち投稿
ステップ③ Meta広告(Facebook広告)
ステップ④ コメントやDMの返信
ステップ⑤ エンゲージメント施策

筆者はこの施策で、ニッチジャンルであるシュノーケリングメディアのフォロワーを3ヵ月で0人→1,800人まで増やしたことがあります。この記事では、その具体的な5つのステップを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、Facebookでのフォロワーの増やし方を自身の体験を踏まえながら解説してまいります。

「オジサンSNS」と言われるFacebookページのフォロワーを増やす3つの意味

まず、昨今主流のSNSと言われる「Instagram」や「TikTok」あるいは「X(旧Twitter)」に比べると、企業のアカウントとして「オジサンSNS」や「オワコンSNS」と言われるFacebookフォロワーを増やすことに、マーケティングとしての意味はどれだけあるのでしょうか?

筆者はFacebookページのフォロワーを増やすには大きな3つの理由があると考えておりますので、ひとつずつ解説します。

理由① 収入が多い30代~50代男性の利用者が多い

まず、下記のGaiaxさんが調査した以下のFacebookの利用者数データをご覧ください。

◆Facebookユーザーは月間2,600万ユーザーが利用するスーパープラットフォーム

2024年3月のFacebook利用者数のデータ

データ引用先:2024年3月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数(X(Twitter)、Instagram、TikTokなど13媒体)

このデータを見ればわかることは、以下の3点です。

◆Facebookユーザー層の特徴

① 2,600万人の利用者がいること
② 30~50代の男性が多い
③ 若者の利用は少ない

また、以下の国税庁のデータもあわせてご覧ください。赤字はFacebook利用者層が多い世代や性別です。

◆日本人の世代別平均年収のデータ

年齢階層 平均年収
19歳以下 124万円
20~24歳 273万円
25~29歳 389万円
30~34歳 425万円
35~39歳 462万円
40~44歳 491万円
45~49歳 521万円
50~54歳 537万円
55~59歳 546万円
60~64歳 441万円
65~69歳 342万円
70歳以上 298万円

◆日本人の性別による平均年収のデータ

性別 平均年収
男性 563万円
女性 314万円

データ引用先:令和4年分 民間給与実態統計調査(国税庁)

つまり、Facebookは全世代の中で平均年収が高い世代と完全にマッチしているSNSであり、フォロワーを増やすことで、自分のお金を比較的自由に使える層に対して自社の認知や注文数を高めることは可能なのです。その反面、10~20代がターゲットのアパレル事業者などは、Facebookの利用で効果を得るのは難しい面があります。

理由② Facebookは国内で仕事用のツールとして利用されている

日本国内特有の利用方法と言えますが、Facebookアカウントは仕事用のアカウントとして利用されており、ビジネスツールとして主に3つの利用方法が進んでおります。

◆ビジネスツールとしての3つの利用方法

① 名刺代わりにフォローする、フォローされる
② Facebookメッセンジャーがチャットツールとして利用される
③ ビジネスインフルエンサーが情報を発信している

このため、プライベートではFacebookを利用しない層も仕事で利用することが多く、BtoBサービスを展開している企業やビジネスパーソン向けのサービスであれば、Facebookは魅力的なSNSと言えるのです。

筆者も、毎日Facebookメッセンジャーでパートナー企業から連絡が来るので、メールの代わりの社会的インフラの一面にもなっているのです

理由③ Meta広告(Facebook広告)でフォロワーを増やしやすい

Facebook広告は、デジタルマーケティングにおいてはリスティング広告に匹敵する獲得が多い広告媒体の一つですが、Meta広告の設定によってフォロワーを増やすこともできます。

筆者が運営するニッチメディアの「東京シュノーケリングブログ」というFacebookアカウントですが、今から10年前にFacebook広告(今のMeta広告)を実施して、わずか3ヵ月でフォロワーを1,800人に増やしました。金額は10万円程度です。

◆東京シュノーケリングブログのFacebookアカウント

東京シュノーケリングブログのFacebookアカウント

引用元:東京シュノーケリングブログ(Facebookアカウント)

現在は2,500人のフォロワーがいるアカウントですが、ニッチジャンルにも関わらずここまでフォロワーを増やせたのは、Facebook広告で1,800人のフォロワーを最初に増やせたおかげです。このように、Meta広告(旧:Facebook広告)を実施することでカンタンに影響力を持つことができるので、他のSNSと比べても、広告によってフォロワーを増やしやすいメディアと言えるのです。

それでは、Facebookのフォロワーを増やす意義が理解できたころで、次に実践的なFacebookのフォロワーの増やし方について解説してまいります。

Facebookのフォロワーを増やす5つのステップ

それでは、先に紹介したMeta広告を含め、Facebookのフォロワーを増やす5つのステップを解説するので、必ずステップ①から実施するようにしてください。途中から実施しても効果が半減してしまうからです。それでは順に解説します。

ステップ① ターゲットが一目で「こういうアカウントだな!」とわかるようなプロフィールを作る
ステップ② お役立ち投稿を定期的に実施する
ステップ③ Meta広告で「ページのフォロワーを増やそう」を実施する
ステップ④ 投稿に反応してコメントやDMが来たらすぐに返信をする
ステップ⑤ フォロワーが増えたら、エンゲージメントが高くなる投稿を企画する

ステップ① ターゲットが一目で「こういうアカウントだな!」とわかるようなプロフィールを作る

まず、Facebookページを見た時にユーザーが「どういうアカウントであるのか」がひと目でわかるように作ります。例えば、下記は筆者のシュノーケリングアカウントのプロフィールですが、ひと目で「シュノーケリング関係のアカウントだ!」とわかるようにしております。

◆筆者のシュノーケリングのFacebookページのプロフィール

東京シュノーケリングブログのFBページ

◆シュノーケリング好きが一目でフォローしたくなる4つの工夫

工夫① カバー写真にシュノーケリングの海を使用
工夫② プロフィール写真に海でラッシュガードを着ている運営者の写真
工夫③ アカウント名に「シュノーケリング」というキーワードが入っている
工夫④ 自己紹介文で「東京から2時間程度でシュノーケリングできるスポット紹介」とユーザーメリットを入れている

このように「ターゲットユーザー」がフォローしたくなるようなプロフィールを意識して作っています。一番重要な点は、「何のアカウントであるかが一目でわかる」という点です。さらに自己紹介文に「ユーザーがこのアカウントをフォローするメリット」を入れることで、フォローされやすくなります。自己紹介文は100文字しか書けないので、なるべく簡潔に書くようにします。

すでにFacebookページがあるなら、まず最低でもこの4つの工夫をご自身のアカウントで実践してみてください。

ステップ② お役立ち投稿を定期的に実施する

あなたのFacebookページを発見したユーザーは、プロフィールとともに直近の投稿を見ます。その時に宣伝ばかりのアカウントであればどうでしょうか?きっとフォローしたくはならないはずです。

また、Facebookページでよくある「季節の挨拶」「新入社員紹介」「自社の社内イベントの様子」の投稿ばかりでしたら、どうでしょうか?ユーザーにとってフォローすべき価値がないので、せっかくFacebookページを訪れたユーザーもフォローしてくれません。そうならないためにもお役立ち投稿が必要なのです。

筆者のFacebookページの東京シュノーケリングブログでは、シュノーケリングシーズンに実際に海に潜って、海や魚の写真を紹介します。

◆東京シュノーケリングブログのFacebook投稿の例(お役立ち投稿)

Facebook投稿の例

海の写真を10~20枚一気に投稿し、また500文字程度のテキスト文章でシュノーケリングで出会えた魚や海の様子、現地の行き方、近くのお店、シャワー情報などを詳しく解説しております。

このようなお役立ち投稿は、同じ趣味・嗜好を持ったユーザーならフォローせざるを得ないほど魅力的となります。またヨドバシドットコムでは、以下のような家電のお役立ち投稿をしております。

◆ヨドバシドットコムのFacebook投稿

ヨドバシカメラのFB投稿

引用元:ヨドバシカメラ yodobashi.com(Facebookアカウント)

このように、ユーザーに役立つ情報を交えながら商品の特徴を詳細に記載しています。このような長文もしっかりと読んでくれるユーザーが多いのもFacebookの特徴と言えるでしょう。

このような投稿を連続させることで、プロフィールを見たユーザーは「これは役に立つフォローしよう!」というようになるのです。そのため、いきなりMeta広告を打つと、フォロー率(Facebookページにいいねを押してくれる人の率)は下がるので、Meta広告を打つ前に、お役立ち投稿を複数投稿する必要があるのです。

ステップ③ Meta広告で「ページのフォロワーを増やそう」を実施する

下記は、Meta広告のFacebook広告設定画面ですが、Google広告やYahoo!広告と比べて極めて操作が簡単なので、誰でもすぐに広告を始められます。また、過去の「投稿」を広告にすることができるので、反応の良かった投稿をそのまま広告として活用することができます。

◆Facebook広告の設定画面

Facebook広告の設定画面

筆者の知り合いのプロテイン販売をする企業のFacebookアカウントですが、最近Meta広告によってフォロワーを20,000人まで増やすことに成功したと聞きました。筆者自身は、昨今はMeta広告をフォロワーを増やすために利用していませんが、依然として即効性が高い方法と言えます。

具体的には下記の5つのステップを実践することで、Facebookページへの「いいね(フォロー)」を増やすためのFacebook広告を実施できます。

◆Meta広告のたった5つのステップ

① Facebookページを開く
② ページにある[宣伝する]をクリック
③ 広告の目標で[ページを宣伝する]を選択
④ 広告の詳細(テキスト、画像等)を入力
・クリエイティブ:既存の投稿を利用するか、説明を追加し画像や動画を選択
・オーディエンス:おすすめオーディエンスを使用、または新しいオーディエンスを作成
・期間:広告掲載期間を選択
・1日の予算:おすすめの予算を選ぶかカスタム予算を設定
・配置:広告表示場所を選択
・支払い方法:支払い方法を確認
⑤ [今すぐ宣伝]をクリックして完了

引用元:ページへの「いいね!」広告を作成する

上記にはFacebook広告の審査もありますが、設定から最短1時間以内に広告を開始することができます。筆者のおススメの設定は、過去のお役立ち投稿の中でも「いいね」や「コメント」「シェア」が多い“エンゲージメントが高い投稿”を使うことです。そうすることで広告効果が増します。

筆者が過去に実施した感覚ですが、10万円で1,800人のフォロワーが増えたので1人当たり55円の計算になりますが、これは極めてフォロー率が高い数字であり、通常は1人あたり数百円が相場となります。筆者は、Meta広告の時期をシュノーケリングが最も盛り上がる7月と8月でのみ実施したことで、広告単価(フォロー1人当たり)を下げることに成功しました。

ですから、Meta広告を打つ時期について、季節と広告単価は密接に関係しているので、例えばエアコンメーカーであれば、冷暖房が必要な「夏や冬」に配信するなど、Meta広告を実施する時期も事前に計画しておきましょう。

ステップ④ 投稿に反応してコメントやDMが来たらすぐに返信をする

Meta広告によって露出が増えると、投稿に対するコメントも増えるようになります。ただし、広告の弱点としてエンゲージメント(いいねやコメントなどのユーザーの反応)が悪くなる点があります。それを補うためにも、コメントやDMが来たら個別返信をマメに行いましょう。Meta社では、投稿のアルゴリズムにおいてエンゲージメントを最も重要視しており、エンゲージメントが高い投稿の露出を高めようとするためです。

◆コメントに返信している筆者の様子

コメントにマメに返信

また、コメントやDMにすぐ反応することでエンゲージメントが高まりますし、何よりMeta広告のデメリットであるエンゲージメントが下がることをカバーできるので、必ずマメに返信しましょう。

注意点があります。Meta広告でフォロワーを増やすと自然に増やすよりもユーザーの質が下がるため、誹謗中傷するコメントやいたずらのコメントが入るようになりますので、誹謗中傷コメントは削除したり、運営者側がスルーするなどの対応が必要となります。

筆者の誹謗中傷コメントの対応方法は、すぐに削除すると相手側に怒りを注ぐ可能性があるので、いったんスルーして、1ヵ月後にコメントを削除するなど、なるべく事を荒げない対応をしておりましたので、このような対応方法も参考にしてみてください。

ステップ⑤ フォロワーが増えたら、エンゲージメントが高くなる投稿を企画する

プロフィール設定や、お役立ち投稿からのMeta広告で一気にフォロワーが増えます。ここまでは特別なマーケティングスキルが必要なわけではありません。しかし、フォロワーだけ増えて、エンゲージメントが悪いアカウントになってしまっては意味がありません。

そのため、せっかく増えたフォロワーが喜ぶ内容を企画して、投稿に「いいね」や「コメント」をたくさんもらうようにします。例えば、実施はしていませんが、筆者のシュノーケリングのFacebookページであれば、関東のシュノーケリングマップを公開し「ダウンロードして保存してください!」といったメッセージを打てば、多くの愛好家が喜ぶことは間違いありません。

あるいは家電メーカーであれば、信じられないくらい安い商品を訴求するだけでも「いいね」や「シェア」が増えるので、広告を終えたタイミングで、今度はエンゲージメントを高くなることを考えて、「フォロワー数」と「エンゲージメント」の両方のバランスでアカウントを見るようにしてください。

◆キャンペーンの応募者を募る投稿

明治製菓のFB投稿

引用元:株式会社明治 / meiji(Facebookアカウント)

フォロワー(Facebookページのいいね数)が多いと、フォローしてくれる人が自然と増えやすくなる

Facebookページだけではなく、Twitter(現:X)やInstagramなどの全SNSに言えることですが、フォロワーが増えると自然とフォローしてくれる人も増えるようになります。なぜなら、フォロワーが多いアカウントには“権威”があり、ユーザーも「これは有名アカウントだ!フォローしよ!」という心理が働きやすくなるからです。

筆者のアカウントも、Meta広告で1,800人まで増やした後は自然と2,500人まで増えたので、Meta広告で最初にブーストをかけてフォロワーを一気に増やしてから、自然増を狙うのは大変効率が良いのです。

Facebookページはフォロワーを増やしやすい!すぐに実践しよう!

Facebookページは、企業にとってフォロワー(Facebookページへのいいね数)を増やしやすいSNSです。また、ターゲット層も30~50代の男性と非常に魅力的なマーケットです。すぐに本記事で紹介したステップを実践してみてください。

Facebookページで1万人を超えると様々な影響力があり、取材や本の出版依頼なども舞い込みます。また、ブログ記事をFacebookページで紹介することで、SEOにとっても良い影響があるので、フォロワーが多くなるとデジタルマーケティング施策がやりやすくなります。

あなたのFacebookページ運用が上手く行くことを祈っております。