
EC運営において、メールの配信は、顧客対応・LTV・業務効率すべてに直結する重要な基盤です。「注文は受け付けたのか」「発送は済んだのか」「いつ届くのか」などの基本的な情報から、再購入を促すアプローチまで、メールはECサイトにおける最も身近で、かつ影響力のあるコミュニケーション手段のひとつです。
しかし、ECサイトで配信するメールの種類は多岐にわたり、その都度一から文面を作成するのは、非常に大きな負担となります。
そこで本記事では、実務ですぐに使えて、繰り返し活用しやすいメールテンプレートを9通ご紹介します。
② 注文確定メール(ショップ確認後)
③ 入金確認メール(支払い完了)
④ 発送通知メール
⑤ 返品受付メール
⑥ レビュー依頼メール
⑦ カゴ落ちリマインドメール
⑧ 再入荷通知メール
⑨ セール・キャンペーン告知メール
これらのテンプレートの紹介に加え、メール運用の基礎から、効果を高める実践的な改善手法までを体系的に解説します。これからメール運用に取り組む方も、すでに現場で実務を担当されている方も、ぜひ自社ECにおけるメール施策の見直しや改善にお役立てください。
目次
1. EC運営で活用するメールは「取引系」「フォロー系」「プロモーション系」の3種類
① 「取引系」メール
② 「フォロー系」メール
③ 「プロモーション系」メール
2. ECメールの基本構成となる5つの要素
① 件名
② ヘッダー
③ 本文
④ CTA(Call To Action)
⑤ フッター
3. 実際のEC運営で活用できる9つのメールテンプレート
① 注文確認メール(自動送信)
② 注文確定メール(ショップ確認後)
③ 入金確認メール(支払い完了)
④ 発送通知メール
⑤ 返品受付メール
⑥ レビュー依頼メール
⑦ カゴ落ちリマインドメール
⑧ 再入荷通知メール
⑨ セール・キャンペーン告知メール
4. メール効果を高めるための3つの実践テクニック
① 開封率を上げるため「件名」のA/Bテストを行う
② HTML形式とプレーンテキスト形式を使い分ける
③ 配信タイミングを最適化する
5. まとめ
EC運営で活用するメールは「取引系」「フォロー系」「プロモーション系」の3種類
ECサイト運営において、顧客との接点となるメールは売上を支えるツールであるとともに、顧客の信頼の要でもあります。特に、購入前後のやり取りは、顧客の不安を解消し、安心して取引を進めてもらうために欠かせません。
EC運営で活用するメールは、その目的や内容によって大きく3つの種類に分類できます。以下の表に、主なメールの種類と配信タイミング・目的を整理しましたのでご覧ください。
◆EC運営で活用される主なメール
種類 | 主な内容 | 配信タイミング | 主な目的 |
① 取引系 | 注文確認、注文確定、入金確認、発送通知、キャンセル通知、返品受付など | 購入直後・購入後 | 取引情報の通知・安心感の提供 |
② フォロー系 | レビュー依頼、カゴ落ち通知、再購入提案、誕生日メール、再入荷通知など | 購入後/離脱後/一定期間後 | 顧客との関係構築・LTV向上 |
③ プロモーション系 | セール案内、メルマガ、ポイント通知、限定クーポン、特集DMなど | 任意のタイミング | 売上拡大・認知促進・再訪導線 |
種類ごとに、一つずつ解説します。
種類① 「取引系」メール
購入直後から配送完了までのあいだに送信されるメールで、ユーザーの行動に応じて自動配信される「トランザクション通知」が主になります。顧客に安心感を与え、トラブルを未然に防ぐという役割を担っています。注文内容の確認、入金の報告、発送の連絡など、一つひとつのステップで顧客の不安を取り除きます。
また、これらのメールはテンプレート化がしやすく、システムと自動連携することも多いため、誤送信や表記ミスによるトラブルが起きないよう、文面の精度と整備が求められます。
種類② 「フォロー系」メール
購入後の体験をより良いものにし、顧客との関係性を深めるためのメールです。たとえば、レビュー依頼や再購入の提案、再入荷のお知らせなどがこれにあたります。
売上に即効性はないものの、LTV(顧客生涯価値)やリピート率の向上に直結する重要なアプローチです。特にリピート商材(化粧品、食品、日用品など)を扱うECサイトでは、フォローメールの質とタイミングが収益を左右することもあります。
種類③ 「プロモーション系」メール
セール情報や新商品、キャンペーンの案内など、積極的に購買を促すことを目的としたメールです。メールマガジンやポイント付与のお知らせもここに含まれます。
配信頻度が高くなる傾向にあるため、「配信停止」を避けるためには、文面の工夫や送信頻度の最適化が重要です。件名・導線設計・画像表現などにマーケティングスキルが問われるカテゴリでもあります。
このように、ひと口に「ECメール」といっても、それぞれ果たす役割と求められる設計は異なります。しかし、いずれのメールも「基本構成」は同じなので、次項で詳しく解説します。
ECメールの基本構成となる5つの要素
ECサイトで配信されるメールは、どんな内容であっても「構成の基本型」があります。特に、顧客が読みやすく信頼感を持てるメールを作成するには、メールを構成する5つの要素を明確に設計することが大切です。
以下に、筆者が創作した典型的なメール構成を紹介しながら、各要素の役割と作成時のポイントを解説します。
◆ECメールの基本形
画像:筆者が創作した架空のアパレルショップのメールテンプレート
各要素について、一つずつ解説します。
要素① 件名
メールが開封されるかどうかは、件名にかかっていると言っても過言ではありません。短く、端的で、顧客の関心を引くキーワードを入れることが重要です。
◆「件名」のポイント
・数字や固有名詞を入れると効果的(例:「ご注文ありがとうございます|○○ストア」)
・緊急性、限定感、内容明示が大事
要素② ヘッダー
メールの最上部に配置されるブランドロゴやショップ名、ナビゲーションリンクなどを指します。ヘッダーは「どこから届いたメールか」を明示し、ユーザーに安心感を与える役割を持っています。
◆「ヘッダー」のポイント
・ショップ名やURLを明示(リンク化しておくと再訪につながる)
ただし、注文確認や発送通知などの取引系メールでは、ヘッダーを省略し、重要情報にすぐアクセスできる構成が推奨されます。一方で、セール案内やレビュー依頼などのメールでは、ブランドロゴやバナー画像を配置したヘッダーが視認性と訴求力を高める効果もあります。
要素③ 本文
本文は、メールの主目的を端的に伝えるパートです。特に取引系メールでは、要点を上から順に明示していくスタイルが有効です。
また、注文情報を記載する場合は、後々のトラブルを避けるためにも、できるだけ詳細な内容を記載するようにします。
◆「本文」のポイント
・注文情報は注文番号、商品名、日時、さらにサイズや色などの重要情報を明確に表示
・長文になりすぎないよう、改行や箇条書きで視認性を確保
要素④ CTA(Call To Action)
行動を促すためのリンクやボタンです。たとえば商品ページ、マイページ、レビュー投稿ページ、購入履歴などがここに該当します。
◆「CTA」のポイント
・ボタン形式にするとクリック率が上がる(HTML形式のメールで特に有効)
要素⑤ フッター
フッターには、企業の基本情報や問い合わせ先、SNSリンク、配信停止リンクなどを配置します。他のメールでも使い回せるように、結びの挨拶や署名文をテンプレート化しておくと運用がスムーズです。また、自動送信メールの場合は、「このメールは自動配信です」などの注記を添えておくと、問い合わせ対応の軽減にもつながります。
フッターは、情報の信頼性と法令遵守(特定電子メール法)を両立する大事な要素となります。
◆「フッター」のポイント
・「メールが不要な方はこちら」などの配信停止リンクも忘れずに記載
・SNSやLINEのリンクを置いて他チャネルへ誘導するのも効果的
以上が、ECメールの基本構成になります。特にテンプレート化を前提とする場合は、「見やすさ」「伝わりやすさ」「使いまわしやすさ」の3点を意識することで、メールの品質が大きく変わります。
それでは次に、実際のEC運営で活用できるメールのテンプレートを紹介してまいります。
実際のEC運営で活用できる9つのメールテンプレート
ここでは、ECサイト運営における主要なメールを、用途別・時系列順に整理したテンプレート形式でご紹介します。
◆9つのメールテンプレート
テンプレート② 注文確定メール(ショップ確認後)
テンプレート③ 入金確認メール(支払い完了)
テンプレート④ 発送通知メール
テンプレート⑤ 返品受付メール
テンプレート⑥ レビュー依頼メール
テンプレート⑦ カゴ落ちリマインドメール
テンプレート⑧ 再入荷通知メール
テンプレート⑨ セール・キャンペーン告知メール
いずれも現場でそのまま活用できる内容を意識し、件名・本文ともに汎用性の高い構成としています。
テンプレート① 注文確認メール(自動送信)
顧客が注文ボタンを押した直後、自動的に送信されるメールです。注文が正常に受け付けられたことを即座に伝えることで、安心感を与える役割があります。
件名:
【◯◯ショップ】ご注文ありがとうございます(自動送信メール)
本文:
△△様
このたびは◯◯ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
以下の内容でご注文を承りましたので、ご確認をお願いいたします。
──── ご注文内容 ────
■ 注文番号:◯◯◯◯◯◯◯◯
■ ご注文日:20××年×月×日
■ 商品名 :◯◯◯(サイズ:□)
■ 数量 :◯点
■ ご請求金額:税込 ◯◯,◯◯◯円
■ お支払い方法:◯◯◯◯決済
※本メールはご注文完了時に自動送信されております。
※後ほど、当店より「注文確定メール」を別途お送りいたします。
▼ご注文状況の確認はこちら
https://◯◯◯◯◯.jp/mypage/orders/◯◯◯◯◯
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは送信専用アドレスから自動配信されています。
ご不明な点がございましたら、上記のお問い合わせ先までご連絡ください。
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テンプレート② 注文確定メール(ショップ確認後)
注文確認メールのあと、ショップ側で在庫や配送状況を確認したうえで、注文が正式に確定したことを伝えるメールです。支払い完了前に送る場合は、金額や支払い方法に加えて、支払い期限なども明示すると親切です。
件名:
【◯◯ショップ】ご注文を確定いたしました
本文:
△△様
このたびは◯◯ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご注文内容を確認のうえ、以下のとおり正式に受付いたしました。
商品の発送準備を進めてまいりますので、到着まで今しばらくお待ちください。
──── ご注文内容 ────
■ 注文番号:◯◯◯◯◯◯◯◯
■ ご注文日:20××年×月×日
■ 商品名 :◯◯◯(サイズ:□)
■ 数量 :◯点
■ ご請求金額:税込 ◯◯,◯◯◯円
■ お支払い方法:◯◯◯◯決済
──── 決済方法別のご案内 ────
【クレジットカード決済のお客様】
クレジットカード会社より、後日ご請求させていただきます。
お支払いはすでに完了しておりますので、追加の操作は不要です。
【コンビニ決済(前払い)のお客様】
ご注文完了後に発行された支払いコードをもとに、お近くのコンビニでお支払いをお願いいたします。
ご入金確認後、発送手配を進めさせていただきます。
※手数料はお客様ご負担となります。
【銀行振込(前払い)のお客様】
以下の口座へ合計金額をお振込みください。ご入金確認後、発送準備に入らせていただきます。
[振込先]◯◯銀行 ◯◯支店
[口座種別・番号]普通 ◯◯◯◯◯◯
[口座名義]カ)◯◯◯◯
※振込手数料はお客様負担となります。
※名義が異なる場合は、事前にご連絡ください。
【代金引換のお客様】
商品到着時、配達員に合計金額を現金でお支払いください。
不在時は配送業者の不在票に従い、再配達をご依頼ください。
【後払い決済のお客様】
決済会社による審査が必要です。審査通過後に発送手配を行います。
請求書は商品とは別に郵送またはメールにて送付されます。
【ID決済・キャリア決済のお客様】
ご登録のカード会社または携帯電話会社経由で、後日ご請求させていただきます。
お支払いは完了しておりますので、操作は不要です。
▼ご注文状況の確認はこちら
https://◯◯◯◯◯.jp/mypage/orders/◯◯◯◯◯
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは送信専用アドレスから配信されています。
ご不明点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
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テンプレート③ 入金確認メール(支払い完了)
銀行振込やコンビニ決済など、前払い方式の決済において、顧客からの入金を確認した後に送信するメールです。支払いが正常に完了したことを知らせるとともに、今後の流れ(発送予定など)を明示することで、安心感を提供できます。
件名:
【◯◯ショップ】ご入金を確認いたしました
本文:
△△様
このたびは◯◯ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
下記ご注文分につきまして、◯月◯日付でご入金を確認いたしました。
──── ご注文内容 ────
■ 注文番号:◯◯◯◯◯◯◯◯
■ ご注文日:20××年×月×日
■ 商品名 :◯◯◯(サイズ:□)
■ 数量 :◯点
■ ご請求金額:税込 ◯◯,◯◯◯円
■ お支払い方法:◯◯決済
■ ご入金日:20××年×月×日
現在、発送準備を進めております。
商品が出荷され次第、改めて「発送完了メール」をお送りいたしますので、今しばらくお待ちください。
▼ご注文状況の確認はこちら
https://◯◯◯◯◯.jp/mypage/orders/◯◯◯◯◯
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは送信専用アドレスから配信されています。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
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テンプレート④ 発送通知メール
商品の発送が完了した際に送信するメールです。発送通知メールには配送業者や追跡番号を明記することで、顧客が配送状況を把握しやすくなります。これにより、不在時でもスムーズな再配達依頼が可能となり、受け取りの行き違いを防ぐ効果も期待できます。
件名:
【◯◯ショップ】ご注文商品を発送いたしました
本文:
△△様
このたびは◯◯ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
下記ご注文分につきまして、本日商品を発送いたしましたのでご連絡申し上げます。
──── 配送情報 ────
■ 配送業者:△△△(例:ヤマト運輸/佐川急便)
■ お問い合わせ番号:◯◯◯◯−◯◯◯◯−◯◯◯◯
■ 配送状況の確認URL:
https://◯◯◯.jp/track/◯◯◯◯◯◯
※配送状況の反映には数時間かかる場合がございます。
※ご不在時は、不在票をご確認のうえ再配達をご依頼ください。
──── ご注文内容 ────
■ 注文番号:◯◯◯◯◯◯◯◯
■ 商品名 :◯◯◯(サイズ:□)
■ 数量 :◯点
▼ご注文状況の確認はこちら
https://◯◯◯◯◯.jp/mypage/orders/◯◯◯◯◯
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは送信専用アドレスから配信されています。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
──────────────────────
テンプレート⑤ 返品受付メール
顧客から返品の申請があった際に、その受付を確認し、今後の流れを案内するメールです。対応ステップや返送先情報を明確に記載することで、トラブル防止とスムーズな処理につながります。
件名:
【◯◯ショップ】返品のご依頼を受け付けました
本文:
△△様
このたびは◯◯ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご連絡いただきました返品のご依頼について、下記のとおり受付を完了いたしました。
今後の流れにつきましては、以下の内容をご確認ください。
──── ご注文情報 ────
■ 注文番号:◯◯◯◯◯◯◯◯
■ ご注文日:20××年×月×日
■ 商品名 :◯◯◯(サイズ:□)
■ 数量 :◯点
──── 返品手続きのご案内 ────
■ 返送先住所:〒◯◯◯-◯◯◯◯
東京都◯◯区◯◯◯◯
◯◯ショップ返品係
■ ご返送期限:20××年×月×日(必着)
■ ご注意事項:
・商品は未使用・タグ付きの状態でご返送ください。
・送料は(当店/お客様)負担となります(※事前にご案内済みの条件に準じます)。
・返金処理は、商品到着後◯営業日以内に実施いたします。
▼返品状況の確認はこちら
https://◯◯◯◯◯.jp/mypage/returns/◯◯◯◯◯
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは送信専用アドレスから配信されています。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
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テンプレート⑥ レビュー依頼メール
商品の到着から一定期間後に送信し、レビュー投稿を促すフォローメールです。LTV向上や他の顧客の購入判断にもつながるため、内容はシンプルかつ丁寧さを心がけましょう。投稿導線を明確に示すことで、レビュー回収率を高めることができます。
件名:
【◯◯ショップ】商品レビューのご協力をお願いします
本文:
△△様
先日は◯◯ショップをご利用いただき、誠にありがとうございました。
お届けした商品はお手元に届いておりますでしょうか?
万が一、商品に不具合・破損・汚損などがございましたら、
返品または交換の対応をさせていただきますので、恐れ入りますが商品到着◯日以内に当店までご連絡ください。
また、商品にはご満足いただけましたでしょうか?
もしよろしければ、ご購入いただいた商品についての率直なご感想をお聞かせいただけますと幸いです。
いただいたレビューは、今後の商品改善やサービス向上に役立ててまいりますので、
ぜひご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
──── 対象商品 ────
■ 商品名:◯◯◯(サイズ:△)
■ ご注文番号:◯◯◯◯◯◯◯◯
■ ご注文日:20××年×月×日
▼レビューを投稿する
https://◯◯◯◯◯.jp/review/◯◯◯◯◯
※ご投稿いただいたレビューは、当店のWEBサイト等に掲載させていただく場合がございます。
※レビュー投稿は任意です。ご都合の良いタイミングでご対応ください。
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは送信専用アドレスから配信されています。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
──────────────────────
テンプレート⑦ カゴ落ちリマインドメール
顧客が商品をカートに入れたまま購入手続きせずに離脱した場合に送信するメールです。購入意欲が高いタイミングを逃さず、コンバージョンにつなげるために非常に有効です。件名・本文は押しつけがましくならず、「お忘れですか?」程度のソフトな表現が理想的です。
件名:
【◯◯ショップ】お買い忘れはございませんか?
本文:
△△様
◯◯ショップをご利用いただき、ありがとうございます。
以前ご覧いただいた商品が、現在もカートに保存されたままとなっております。
ご購入を検討中の場合は、お早めのご確認をおすすめいたします。
人気商品のため、在庫がなくなる場合もございます。
──── カート内商品(一例) ────
・◯◯◯(サイズ:△) 税込 ◯◯,◯◯◯円
→商品ページはこちら
・◯◯◯(カラー:△) 税込 ◯◯,◯◯◯円
→商品ページはこちら
▼カートの内容を確認する
https://◯◯◯◯◯.jp/cart
※このメールは、カートに商品を残されたお客様へ自動送信されています。
※すでにご購入済みの場合は、本メールはご破棄してください。
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
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テンプレート⑧ 再入荷通知メール
欠品していた商品が再入荷した際、事前に通知希望を登録したユーザーに向けて送信するメールです。購入意欲が高いタイミングで送られるため、コンバージョン率が高く、売上回復にも効果的です。文面は簡潔かつ即時性を意識し、再度の売切れリスクもやんわり伝えるのがポイントです。
件名:
【◯◯ショップ】ご希望の商品が再入荷しました
本文:
△△様
いつも◯◯ショップをご利用いただき、ありがとうございます。
お待たせいたしました。
当店にて在庫切れとなっていた下記商品が、再入荷いたしました。
──── 再入荷商品 ────
■ 商品名:◯◯◯(サイズ:□)
■ 販売価格:税込 ◯◯,◯◯◯円
■ 商品ページ:
https://◯◯◯◯◯.jp/item/◯◯◯◯◯
人気商品のため、再入荷分も早期に完売する可能性がございます。
ご希望の際はお早めにご注文いただけますと幸いです。
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは「再入荷お知らせ登録」をいただいた方に自動送信されています。
すでにご購入済みの場合は、ご容赦ください。
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テンプレート⑨ セール・キャンペーン告知メール
期間限定のセールやキャンペーン、クーポン配布などを顧客に告知するメールです。通常のメルマガとは異なり、具体的な「いつまで」「どれだけお得か」「どう行動すればいいか」を明示することが重要です。件名では緊急感やメリットを簡潔に伝えると、開封率向上にもつながります。
件名:
【本日スタート】全品◯%OFF!期間限定セール開催中|◯◯ショップ
本文:
△△様
いつも◯◯ショップをご利用いただき、ありがとうございます。
日頃のご愛顧に感謝を込めて、期間限定セールを開催いたします!
──── キャンペーン概要 ────
■ セール内容:全商品 ◯%OFF
■ 期間:20××年×月×日(○)〜 20××年×月×日(○)
■ 対象店舗:オンラインストア限定
■ 割引方法:カート画面で自動適用(クーポンコード不要)
▼セール会場はこちら
https://◯◯◯◯◯.jp/sale
在庫には限りがございますので、この機会をぜひお見逃しなく!
──────────────────────
◯◯ショップ
〒◯◯◯-◯◯◯◯ 東京都◯◯区◯◯◯◯
MAIL:support@◯◯◯.jp
TEL :◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(平日10:00〜17:00)
※このメールは当店のメールマガジンにご登録いただいた方へ配信しております。
配信停止をご希望の方は、下記リンクより手続きをお願いいたします。
https://◯◯◯◯◯.jp/unsubscribe
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以上、EC運営で実際によく使われる9つのメールテンプレートをご紹介しました。取引の安心感を支える通知メールから、売上に貢献するフォローメール・販促メールまで、それぞれの目的に応じて文面を最適化することが、顧客満足度とLTVの向上に直結します。
次項では、メールの効果をさらに高めるための実践的なテクニックをご紹介してまいります。
メール効果を高めるための3つの実践テクニック
テンプレートを整備しただけでは、メールマーケティングの効果は最大化できません。開封率やクリック率を高め、最終的なコンバージョンへとつなげるためには、配信設計や文面の最適化といった運用面での「工夫」が欠かせません。
ここでは、EC運営においてすぐに実践できる3つのテクニックを解説します。
テクニック① 開封率を上げるため「件名」のA/Bテストを行う
メールの開封率は、件名によって大きく左右されます。同じ内容でも、表現や順序を変えるだけで結果が変わるため、A/Bテストによる検証が効果的です。
◆レビュー依頼メールの場合
・パターンA「レビュー投稿で◯◯ポイントプレゼント」
・パターンB「◯◯様、商品のご使用感をお聞かせください」
A/Bテストを実施する際は、対象を均等に分けて同時間帯に送信するなど、比較が成立する条件設定にも注意が必要です。
テクニック② HTML形式とプレーンテキスト形式を使い分ける
HTML形式はデザイン性に優れ、視覚的に訴求できる点が魅力ですが、環境によっては表示崩れや画像非表示、受信ブロックが発生するリスクもあります。下記は、筆者がメルマガ登録しているリーバイスのHTMLメールの例です。
◆HTMLメールの表示エラーの例
一方、プレーンテキスト形式は信頼性が高く、開封率や到達率の向上に寄与します。プレーンテキスト形式とHTML形式は、大きく以下のように使い分けると良いでしょう。
◆プレーンテキスト形式メールとHTML形式メールの使い分け方
・プロモーション系メール:HTML形式で視覚訴求(ボタン・画像・レイアウト)
メール配信ツールによってはマルチパート配信(両形式同時送信)にも対応しているため、必要に応じて活用を検討しましょう。
テクニック③ 配信タイミングを最適化する
メールは「内容」だけでなく「タイミング」も成果に直結します。たとえばレビュー依頼メールは、発送後すぐではなく、商品到着から2〜3日後が最適とされます。
また、再入荷通知やカゴ落ちメールなどは、できる限りリアルタイムに近い配信が理想です。可能であれば、下記のような行動履歴と連動したトリガーメール設計も検討すべきです。
◆トリガーメールの具体例
・再入荷通知メール:再入荷登録された商品が在庫復活した瞬間に配信
・レビュー依頼メール:発送から3日後に自動送信
・誕生日メール:会員登録情報の誕生日当日に配信
・初回購入後のステップメール:購入から1週間後に「おすすめ商品」の案内を自動配信
まとめ
ECサイトにおけるメールは、単なる通知手段ではなく、顧客体験と売上をつなぐ重要な接点です。購入完了の安心感を支える取引メールや、関係性を深めるフォローメール、購買を後押しする販促メールなど、それぞれがEC事業の信頼性・継続率・成約率に深く関与しています。
本記事では、実用的なテンプレートを紹介しましたが、テンプレートの整備と仕組み化により、属人化の回避や対応スピードの向上、あるいはブランド印象の統一など、メール対応の質が大きく底上げされます。
まずは、自社に必要なテンプレートから着手し、運用しながら少しずつ改善していくことが最も重要です。