Instagramには、自身の投稿を分析できる「Instagramインサイト」というツールがあります。Instagramアプリ上で無料で誰でも利用することができるツールです。
Instagramインサイトでは、フォロワーの属性や指定期間のフォロワー数の推移、各投稿のインプレッションやエンゲージメントなどの投稿分析が可能なので、人気投稿のデータを分析すれば、必ずエンゲージメントを高めるための方法が見えてくるはずです。
自社のアカウントのフォロワーを増やして、影響力の強いアカウントの育成に取り組む際には、ぜひInstagramインサイトを活用すべきです。
そこで本日は、forUSERS株式会社で企業のSNS運用のコンサルを行っている筆者が、Instagramインサイトについて詳しく解説します。
InstagramインサイトのKPIを画面ごとに完全解説
それでは早速Instagramインサイトを各画面ごとに詳しく解説してまいります。それぞれの項目で、どのようなKPIがあるのかをしっかり把握しましょう。
1. アカウント全体の概要(インサイトTOP)
1.1 リーチしたアカウント数
1.2 アクションを実行したアカウント
1.3 合計フォロワー
1.4 あなたがシェアしたコンテンツ
2. 投稿インサイト
2.1 投稿:概要
2.2 投稿:リーチ
2.3 投稿:エンゲージメント
2.4 投稿:プロフィールのアクティビティ
3. ストーリーズインサイト
3.1ストーリーズ:概要
3.2 ストーリーズ:リーチ
3.3 ストーリーズ:エンゲージメント
3.4 ストーリーズ:プロフィールのアクティビティ
4. リール動画インサイト
4.1 リール動画:概要
4.2 リール動画:リーチ
4.3 リール動画:再生
4.4 リール動画:リールでのインタラクション
1. アカウント全体の概要(インサイトTOP)
最初にInstagramインサイトに入ると、まずアカウント全体の概要を見ることができます。
◆アカウント全体の概要
ここで確認できるKPIは下記の3つです。
◆「概要」の3つのKPI
・アクションを実行したアカウント
・合計フォロワー
各KPIは詳細を見ることができるので、それぞれ解説してまいります。
1.1 リーチしたアカウント数
期間指定した期間において、あなたの投稿を閲覧したアカウント(ユーザー)の数です。フォロワーが多いアカウントでも、リーチしたアカウント数が少なければ影響力が高いとは言えないため、アカウントの影響力を示すKPIとも言えます。
「リーチしたアカウント数」をタップすると、さらに詳しいKPIを確認することができます。
◆リーチしたアカウント数
◆トップコンテンツ
すべて(のアカウント)/フォロワー/フォロワー以外
◆リーチしたオーディエンス
上位の都市/上位の国/上位の年齢層/性別
◆プロフィールのアクティビティ
1.2 アクションを実行したアカウント
あなたの投稿を見て「いいね」を付けたりコメントをしてくれるなど、特定のアクションを行なったアカウントの数を示します。これらのアクションを行なったアカウントが多いほどエンゲージメント率が高くなり、あなたのアカウントの露出が高まるため、重要なKPIとなります。
「アクションを実行したアカウント」をタップすると、さらに詳しいKPIを確認することができます。
◆アクションを実行したアカウント
◆トップコンテンツ
すべて(のアカウント)/フォロワー/フォロワー意外
◆コンテンツでのインタラクション
◆アクションを実行したオーディエンス
上位の都市/上位の国/上位の年齢層/性別
1.3 合計フォロワー
フォロワーの合計数です。あなたのアカウントのフォロワー数の合計以外にも、指定期間でのフォロワーの増減や、エリア・年齢層・性別などの詳しい属性を知ることができます。なお、インサイト上でフォロワー数を確認するには、100人以上のフォロワーを獲得する必要があります。
「合計フォロワー」をタップすると、詳細なKPIについて確認することができます。
◆増加
◆トップの場所
市区町村/国
◆年齢層
すべて/男性/女性
◆性別
◆最もアクティブな時間
時間/曜日
1.4 あなたがシェアしたコンテンツ
アカウント全体の概要では、指定期間に投稿したコンテンツごとのインサイトが確認できます。コンテンツは下記の3種類です。
◆「あなたがシェアしたコンテンツ」でインサイトを確認できるコンテンツ
・ストーリーズ
・リール動画
各コンテンツのインサイトについて、一つずつ解説してまいります。
2. 投稿インサイト
通常の投稿(フィード投稿)について、投稿ごとのインサイトが確認できます。
◆投稿一覧(リーチ)
投稿一覧では、指定した期間の投稿が一覧で表示され、それぞれのインプレッションも表示されるため、どの投稿が最も閲覧されたのかがひと目でわかります。
そして一覧上で各投稿をタップすると、さらにその投稿のインサイトを確認することができます。
◆投稿一覧から投稿ごとのインサイトが確認できる
次に投稿ごとのインサイトを解説します。
2.1 投稿:概要
一覧から各投稿ごとのインサイトが確認できます。まずは「概要」について解説します。
◆投稿の概要
◆投稿の概要のKPI
・アクションを実行したアカウント
・プロフィールのアクティビティ
あなたの投稿を閲覧したアカウントの数です。フォロワーやエンゲージメントの獲得につながる重要な指標です。
あなたの投稿を見て「いいね!」を付けたりコメントをしてくれるなど、特定のアクションを行なったアカウントの数を示します。いわゆるエンゲージメント数で、投稿の質を高めるためにしっかり把握しておくべき指標です。
投稿からプロフィールにアクセスしてアクションを実行したアカウントの数です。プロフィールへアクセスしたユーザーはあなたのアカウントに興味を持っているため、フォロワーを増やす上での重要なKPIと言えます。
2.2 投稿:リーチ
つぎに投稿の「リーチ」について解説します。
◆投稿のリーチ
◆投稿のリーチのKPI
・ホーム
・その他
・プロフィール
・発見から
あなたの投稿を閲覧したアカウントの数です。アカウントの総数と「フォロワー」と「フォロワー以外」の内訳がわかります。その投稿がどれだけ新規のアカウントにリーチできたのかを確認できます。
ホームとはInstagramを開いたときに一番最初に表示される画面(タイムライン)です。どれだけホームからアクセスしてくれたかを示す数値であり、インプレッションの中で最も多いものです。
これはInstagramでは明示されていませんが、下記の数値が含まれているものと考えられます。
・ダイレクトメッセージでシェアされた投稿の数
・外部サイトでシェアされた投稿の数
・タグ付けされた投稿の数
・保存され後に閲覧された投稿の数
投稿からプロフィールにアクセスした数です。フォローにつながりやすい重要な指標です。
Instagramの「発見」タブから表示された回数のことです。この数値が高ければタグ付けや投稿の方向性が上手くいっていることになります。タグを活用している場合はしっかり把握しておくべきでしょう。
以上が投稿の「リーチ」のKPIです。つぎに「エンゲージメント」を解説してまいります。
2.3 投稿:エンゲージメント
ここでは、投稿の「エンゲージメント」について解説します。
◆投稿のエンゲージメント
◆投稿のエンゲージメントのKPI
・「いいね!」の数
・保存数
・コメント数
・シェア数
あなたの投稿を見て「いいね!」やコメントなど、特定のアクションを実行したアカウントの数で、こちらも「フォロワー」と「フォロワー以外」の内訳がわかります。
投稿に対して「いいね!」を付けてくれたアカウントの数です
投稿が保存された回数です。
投稿に対して付けられたコメントの数です。このコメント数には自身のコメントもカウントされます。
投稿がシェアされた回数です。
以上が「エンゲージメント」のKPIです。次に「プロフィールのアクティビティ」について解説してまいります。
2.4 投稿:プロフィールのアクティビティ
「プロフィールのアクティビティ」では、あなたの投稿を見てプロフィールにアクセスし、実行したアクションを確認することができます。
◆プロフィールのアクティビティ
◆プロフィールのアクティビティのKPI
・フォロー数
投稿を見てプロフィールにアクセスした回数です。
投稿を見てあなたのアカウントをフォローしたアカウントの数です。
以上が、投稿の「プロフィールのアクティビティ」です。最後に「広告」の項目がありますが、これはInstagramで広告を運用しているときに表示されるものなので、ここでの解説は省きます。
次に、ストーリーズのインサイトを解説してまいります。
3. ストーリーズインサイト
ここでは、ストーリーズ投稿について、投稿ごとのインサイトが確認できます。
◆ストーリーズ一覧(リーチ)
◆ストーリーズ一覧から投稿ごとのインサイトが確認できる
次に投稿ごとのインサイトを解説します。
3.1 ストーリーズ:概要
一覧から各投稿ごとのインサイトが確認できます。まずは「概要」について解説します。
◆ストーリーズの概要
◆ストーリーズの概要のKPI
・アクションを実行したアカウント
・プロフィールのアクティビティ
あなたのストーリーズ投稿を閲覧したアカウントの数です。
あなたのストーリーズ投稿を見て「いいね!」やコメントなど、特定のアクションを行なったアカウントの数を示します。
ストーリーズ投稿からプロフィールにアクセスしてアクションを実行したアカウントの数です。
3.2 ストーリーズ:リーチ
つぎにストーリーズ投稿の「リーチ」について解説します。
◆ストーリーズのリーチ
◆ストーリーズのリーチのKPI
・インプレッション
あなたのストーリーズ投稿を閲覧したアカウントの数です。こちらもアカウントの総数と「フォロワー」と「フォロワー以外」の内訳がわかります。
あなたのストーリーズ投稿が見られた回数です。延べ回数なので、通常はインプレッション>リーチとなります。
以上が、ストーリーズの「リーチ」です。続いて、ストーリーズの「エンゲージメント」について解説してまいります。
3.3 ストーリーズ:エンゲージメント
ここでは、ストーリーズの「エンゲージメント」について解説します。
◆ストーリーズのエンゲージメント
◆ストーリーズのエンゲージメントのKPI
・ストーリーズでのインタラクション
・シェア数
・返信
あなたのストーリーズ投稿を見て、シェアや返信など何らかのアクションを実行したアカウントの数です。こちらも「フォロワー」と「フォロワー以外」の内訳が確認できます。
ストーリーズ投稿に対する返信数とシェア数です。
ストーリーズ投稿がシェアされた回数です。
ストーリーズ投稿に対する返信数です。テキスト返信やクイックリアクション返信(スタンプ)が含まれます。
以上が、ストーリーズの「エンゲージメント」です。続いて、「プロフィールのアクティビティ」を解説してまいります。
3.4 ストーリーズ:プロフィールのアクティビティ
あなたのストーリーズ投稿を見てプロフィールにアクセスし、実行したアクションを確認することができます。
◆プロフィールのアクティビティ
◆プロフィールのアクティビティのKPI
・フォロー数
あなたのストーリーズ投稿を見てプロフィールにアクセスした回数です。
ストーリーズ投稿を見てあなたのアカウントをフォローしたアカウントの数です。
以上が、ストーリーズの「プロフィールのアクティビティ」です。
それでは次に、リール動画のインサイトについて解説してまいります。
4. リール動画インサイト
ここでは、リール動画投稿について、投稿ごとのインサイトが確認できます。
◆リール動画一覧(リーチ)
◆リール動画の一覧から投稿ごとのインサイトが確認できる
次に投稿ごとのインサイトを解説します。
4.1 リール動画:概要
一覧から各投稿ごとのインサイトが確認できます。まずは「概要」について解説します。
◆リール動画の概要
◆リール動画の概要のKPI
・リールでのインタラクション
リール動画を表示したアカウントの数です。このとき再生の有無は問われません。
リール動画に対する「いいね!」やコメントなど、特定のアクションが実行された数です。
4.2 リール動画:リーチ
つぎにリール動画投稿の「リーチ」について解説します。
◆リール動画のリーチ
◆リール動画のリーチのKPI
リール動画を表示したアカウントの数です。このとき再生の有無は問われません。
以上が、リール動画の「リーチ」です。続いて「再生」について解説してまいります。
4.3 リール動画:再生
ここでは、リール動画の「再生」について解説します。
◆リール動画の再生
◆リール動画の再生のKPI
・再生時間
・平均再生時間
投稿したリール動画の表示がカウントされた後、動画が再生された回数です。リプレイは除外されます。
投稿したリール動画が再生された合計時間です。こちらについてはリプレイ時間も含まれます。
投稿したリール動画の平均再生時間です。こちらは再生時間を再生回数で割った数になります。
以上が、リール動画の「再生」についてです。続いて、リール動画の「インタラクション」について解説してまいります。
4.4 リール動画:リールでのインタラクション
あなたのリール動画を見て実行したアクションを確認することができます。
◆リールでのインタラクション
◆リールでのインタラクションのKPI
・コメント数
・保存数
・シェア数
投稿したリール動画に対する「いいね!」の数です。
投稿したリール動画に対して付けられたコメントの数です。このコメント数には自身のコメントもカウントされます。
投稿したリール動画が保存された回数です。
投稿したリール動画がシェアされた回数です。
以上が、Instagramインサイトの各画面およびKPIです。
ここまでで、Instagramインサイトの見方は理解できたはずです。次項では、Instagramインサイトを使ってどのように分析していくかについて解説します。インサイト分析は設定したKPIに沿って定期的に細かく数値を見ていくことが大切です。
Instagramインサイトによる3つの分析方法
それでは、Instagramインサイトによる具体的な分析方法を解説します。Instagramインサイトによる分析において重要なことは、各項目の数値から仮説を立てていく過程にあります。ここでは、特に重要となる3つの分析方法を紹介します。
方法① 「概要」に表示される人気投稿の定期的なチェック
まず大事なのは、概要に表示される投稿を定期的にチェックすることです。例えば、月初にInstagramインサイトを確認して前月のKPIを振り返り、人気だった投稿を把握します。
◆確認する投稿
・ストーリーズ
・リール動画
◆過去投稿の一覧
筆者の所感では、一般的には「フィード」「ストーリーズ」「リール動画」は人気となる投稿の傾向が異なるため、投稿の性質によってそれぞれ使い分けているようです。
◆フィード投稿の場合
お役立ち情報をまとめた複数の写真を投稿。コメントや保存などエンゲージメントの獲得が主な目的。
◆ストーリーズの場合
商品写真やサービスにテキストなどの装飾を加えて投稿。新製品やキャンペーンの告知が主な目的。
◆リール動画の場合
音楽と組み合わせて比較的短くテンポの良い動画を投稿。新規ファンの獲得が主な目的。
これらの目的は一概に言えるものではなく、アカウントの方向性やジャンルによっても異なってくるため、傾向の違いを把握した上で、各コンテンツを使い分けることが重要です。
方法② エンゲージメント率の高い投稿の分析
フィード投稿、ストーリーズ、リール動画のそれぞれで、下記のような観点からエンゲージメント率に寄与する投稿を見つけ、分析を行います。
◆エンゲージメント率の分析において必要な観点
・キャプション(説明文)
・タグ
・投稿時間
筆者は、趣味として海に関するアカウントを所有していますが、以前、いつものように海の写真をフィード投稿した際に、「子どもがいる方に特におすすめの海岸です」といったキャプションを追加したところ、投稿を保存するフォロワーがあらわれてエンゲージメントに貢献しました。
そこで、フォロワーの中に子供を持つ方がいて、子供を連れていける海岸の候補として投稿を「保存」をしたのだという仮説を立てました。この仮説により、次回以降の投稿において「子供も安心な海岸であれば、子供を持つ親を意識した投稿を積極的に行う」というアクションを生みました。
このように、エンゲージメント率の高い投稿を分析して「その投稿のどの点がエンゲージメントに結びついたのか」についての仮説を立て、それを踏まえて次回の投稿に活かすことが重要になります。
このように、投稿のインサイトを細かくチェックして、それぞれのインタラクションに対して仮説を立てていく習慣というのは、SNS運営だけではなくマーケティング活動全般において非常に重要です。
方法③ フォロワー数の推移に注目する
フォロワー数の推移を見て、フォロワーが伸びたタイミングを見つけたら「何が原因でフォロワーが増えたのか」を考察し、これについても仮説を立てることが重要です。
◆「概要」の合計フォロワー
Instagramインサイトでは過去90日間までしかフォロワーの推移を見ることができません。そのため、定期的な推移の確認を実施することが必要になります。
まとめ
本記事では、Instagramインサイトの各画面の見方や分析方法について詳しく解説しました。Instagramインサイトは無料で誰でも利用できるツールなので、積極的に活用すべきです。
自社のアカウントにおいて、しっかりと運用目的とKPIを設定して、フォロワー数の推移や投稿分析を定期的に行なうことで、アカウントの影響力を強めるための戦略構築に大いに役立つツールとなるはずです。
本記事で解説した3つの分析方法を繰り返し実施して、投稿の改善を行いながら、効率的なInstagram運営にチャレンジしてみてください。
なお、Instagramのフォロワーを増やす方法の記事もこのブログで紹介しておりますので、以下の記事もあわせてご覧ください。
自社ECサイトを構築するなら「futureshop(フューチャーショップ)」が良い理由
もし、新規事業で「自社ECサイト」を構築するならfutureshop(フィーチャーショップ)にすべきでしょう。なぜなら、注文を増やすための多くの仕組みが基本機能として、多数実装されているからです。
◆futureshop(フィーチャーショップ)で注文を増やす機能の例
・カートインから決済までたった3ステップ!
・会員ログイン状態保持機能が延長可能!
・自由度の高い画面レイアウト!
・注文履歴から、思わず再注文したくなる画面デザイン
カートシステムの導入を考えているなら、間違いなく筆者はfuturshopをおススメします。私だけでなく、EC関係者からも最も評判の良いカートシステムであり、売上を増やすための細かい機能が数多く実装されており、EC業界で花形のアパレル業界で、多く利用されているECプラットフォームでもあります。ファッションから雑貨はもちろん、小売業のネットショップ全般にfutureshopは最適です。
futurshop(フィーチャーショップ)は、以下の公式ホームページから資料をダウンロードことができるので、ECサイトの構築を検討する方は、まずは資料を取り寄せてみましょう。