OMSとWMSの違いは何?連携させる5つのメリットを解説
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EC事業においては、受発注を管理するOMSと倉庫の入出荷を管理するWMSの二つのシステムを利用することがあります。両者をAPIで連携させることにより、スムーズでリアルタイムのデータ処理が可能となり、業務効率を向上させることが可能です。

本記事では、OMSとWMSを連携させるメリットや注意点など以下の6点を解説します。

  • OMSとWMSの特徴と違い
  • OMSの5つのメリット
  • WMSの3つのメリット
  • OMSとWMSを連携させる5つのメリット
  • OMSとWMS連携による3つのデメリット
  • OMS・WMSの選び方に関する2つのポイント

OMSとWMSをこれから導入する事業者の方や、連携を考えている方はぜひ参考にしてください。

OMSとWMSの違いとは?それぞれの特徴を解説

まずはOMSとWMSの違いと、それぞれの特徴について解説します。

◆OMSとWMSの特徴

ECサイトを運営するにあたってどちらも知っておいた方がよい用語なので、ぜひチェックしてみてください。

OMSとは受注管理システム

OMSとは、「Order Management System」の略称で、日本語では受注管理システムのことを指します。主にユーザーからの注文や決済を管理したり、商品情報などを処理したりできます。

モール上の管理画面と連係させて在庫情報などの更新を行うなどの機能があるのも特徴です。OMSを導入することで、複数モールの受注を一括で処理し、各モールの商品情報を一元管理するなど業務を効率化できます。

WMSとは倉庫管理システム

WMSとは、Warehouse Management Systemの略称で、倉庫管理システムと呼ばれます。主に倉庫内の在庫情報やロケーション、入出庫情報の管理などを行うのが特徴。

受注や決済管理などはできない一方で、在庫の変動履歴などを細かく管理できるため、倉庫内を効率よく運用するために便利なシステムです。また、複数倉庫の在庫情報を一括管理できるため、全国の倉庫に出荷指示を行うといった使い方ができます。

OMSとWMSは役割が違う

OMSとWMSの違いは、システム上の役割の違いです。OMSは受発注や決済管理を行うのに対し、WMSは在庫の変動を管理する目的があります

いずれも複数のサイトや倉庫を一括で管理できるという利点がありますが、扱う領域が異なります。

たとえば、OMSはユーザーに対してメール配信などが行えますが、WMSだと行えないものが多いです。また、WMSは在庫のロケーションや保管倉庫の管理ができる一方、OMSだと在庫数の設定はできても変動の履歴を細かく追えません。

重要なのは、それぞれの特性を把握し、自社に合った適切なシステムを導入することです。

OMS導入の5つのメリット

OMSを導入するメリットは、主に以下の5点です。

◆OMS導入のメリット

OMSを活用すれば、各モールごとに操作方法も管理方法も異なる注文や商品情報を一括で管理できます。複数モールを運営しているEC事業者にはほぼ必須のシステムなので、利点を押さえておきましょう。

メリット1:受注の効率化

OMSを活用すれば、複数モールの注文を一括で処理することが可能です。たとえば、OMSが無いとユーザーへのメール送信などは各モール上で行う必要がありますが、OMS上ならまとめて送信できます。

受注確認メールや送り状番号を記載した発送完了メールなどを一括送信できるため、作業時間を大幅に削減可能です。また、受注情報を一括でまとめることで、何の商品を何個発注すればいいのかなども簡単にファイル出力できます。

受注管理に時間がかかっている場合は、OMSの導入を進めましょう。

メリット2:人的ミスの削減

OMSがあれば、ミスの削減にも貢献できます。OMSはそれまで手動で管理していた業務も自動で処理できるようになるため、ヒューマンエラーの削減につながるでしょう。

たとえば、ユーザーが購入した商品をそれぞれ発注書に記載する際も、手入力では無くCSVファイルなどにまとめて出力できます。発注個数の間違いなどを防げるので、誤発送の防止につながります。

作業の標準化にもなるので、人員育成の時間削減にもなるのが利点です。

メリット3:コストの削減

OMS導入は、作業時間の削減になるため、実質人件費の削減につながります。それまでマンパワーで処理していた受注も、PC前に座る一人で処理できるようになるため、導入コストやシステムの月額費用よりもそれまでの人件費の削減額が上回る可能性があります。

人件費増に悩んでいる事業者の方は、OMS導入によって解決する可能性があるので、ぜひ導入を検討してみてください。

メリット4:受注データのリアルタイム管理

受注データを一括管理できるだけでなく、リアルタイムで管理できるのも利点です。API連携で受注情報を取っているOMSの場合は、10分以内くらいでデータがシステム内に取り込まれます。

また、OMS内での変更内容がモール上に自動反映できる場合もあるので、管理画面を触るだけで複数モールを操作できるようになります。ただし、注意点として、多くのOMSでは自動連携が走るモールとそうでないモールがあります。

そのため、ある程度システムの理解が必要な点は押さえておきましょう。

メリット5:データの分析

OMSでは、過去の受注情報からデータの分析を行うことが可能です。顧客のセグメントや受注商品の傾向など、その後のマーケティング活動に活かせるデータの蓄積もOMSの大きな利点です。

システムによっては、特定のセグメントだけにメールを送信するなど直接的なマーケティング活動を行うことも可能なので、うまく活用してください。

WMS導入の3つのメリット

WMSを導入する3つのメリットについて解説します。また、OMSと同様のメリットが得られる部分もあるので、そちらも押さえておきましょう。

◆WMS導入のメリット

複数倉庫をお持ちの事業者の方や、誤発送でお悩みの方はWMSの導入を検討してください。

メリット1:倉庫管理業務の標準化

WMSの導入により、倉庫業務の標準化につながります。システムで在庫数の増減や置き場所が管理できるため、経験者の記憶や経験則に頼った業務を行う必要がなくなります。

誰でも比較的簡単に作業が行えるようになるので、人員の増減にも対応しやすくなるのが利点です。システムにもよりますが、誤った商品を出荷しそうになるとエラー音が鳴って抑止できるなど、人為的ミスの削減にも有効です。

倉庫作業は多くの人が働く環境になりがちなので、作業を平準化していつでも決まったパフォーマンスが出せるようにしたい場合に導入しましょう。

メリット2:在庫情報の可視化

WMSを導入すれば、データ上でいつでも在庫情報を確認できます。各倉庫ごとの在庫情報を確認できるだけでなく、入庫の履歴や在庫が増減した履歴、受注に引き当たっている商品と見引き当ての商品の個別管理なども可能です。

在庫管理が効率化され、データ上でやり取りできるようになるため、今在庫が自社にいくつあるのかを視覚化することが可能です。期末の棚卸などで在庫数が合わないといったことにお悩みの方は、WMSの導入はおすすめです。

メリット3:省スペースの実現

在庫データの分析などにも活用できるため、結果的には省スペースの実現、保管効率の向上に貢献できます。倉庫管理においては必要なものを必要なだけ持つことが重要なので、いつもスペースが足りずに苦労しているという事業者の方におすすめです。

また、ロケーション管理も決まった場所に商品を置く固定ロケーションや、自由な場所に商品を置いてデータ上でロケーション管理を行うフリーロケーションまでさまざまな手法に対応しています。

保管効率を向上させやすくなるのが、WMSを導入する利点のひとつです。

コスト削減や人為的ミスの削減はOMSと同様

そのほかにも、業務効率向上による人件費削減や、データ上での管理による人為的ミスの削減ができる点はOMSと同様です。業務効率を上げられるので、少ない人数で出荷や入荷をこなせるようになる可能性があります。

複数倉庫への出荷指示も一つのPCで行えるようになるため、作業に関わる人員を減らすことにつながるでしょう。

OMSとWMSを連携させる5つのメリット

OMSとWMSを連携させるメリットを5点解説します。

◆OMSとWMS連携のメリット

OMSとWMSは連携させるメリットが大きいため、別々で使用している方はぜひAPI連携などの仕様を確認して活用してください。

メリット1:出荷効率の向上

データが自動連係することで、出荷効率が向上します。受注から発送、その後のユーザー対応まで一気通貫で行えるため、無駄な作業が減って効率的です。

間にCSV出力とアップロードを挟んだり、手動での対応を行ったりしている場合はできるかぎり連携させるのがよいでしょう。

メリット2:運用開始までの時間削減

導入時にOMSとWMSの連携を前提にテストを行えば、フローの組み立てを行いやすくおすすめです。逆に、どちらかだけを入れ替える場合は仕様をOMSかWMSのどちらかに合わせる必要があるため、時間がかかります。

これから導入を検討している方は、OMSとWMSの連携を踏まえて行っていくのがよいでしょう。ただし、一体型ではなく別々のシステムを導入して連携させる場合、同時に導入するとテストの手間が大きく混乱を招くので、順番に導入していくことをおすすめします。

メリット3:一括管理によるスムーズなデータ処理

データ連携を行うことで一括管理ができるため、スムーズなデータ処理につながります。別々のシステムだとそれぞれ出力されるデータのフォーマットが異なるため、それぞれの仕様に合わせるのに苦労するケースがあります。

しかし、データを連携しておけば欲しい情報がすぐに取り出しやすくなるため、管理の手間が削減可能です。

メリット4:リアルタイムでのデータ管理

データ連携によってリアルタイムでのデータ管理が可能です。システムがそれぞれ独立していると、ファイルアップロードや手入力などによってデータの整合性にタイムラグが発生したりズレたりすることがあります。

しかし、APIなどでデータ連携を行えば、データの一貫性が保たれ正確性が担保されます。

メリット5:コスト削減

データ連携を行うことにより、データのやり取りにかかる時間的コストの削減にもつながります。また、OMSとWMSが一体型のシステムを利用すれば、それぞれ別のシステムを導入するより費用も削減できるでしょう。

業務効率化が人件費の削減につながるのはOMS・WMSそれぞれにいえることなので、人件費を抑えたいと考えている事業者の方は、まずはデータ連携から検討してみてはいかがでしょうか。

メリット6:データ分析のしやすさ

データ連携を行うことでデータの一貫性と整合性が保たれ、正確な分析を行いやすくなります。OMSとWMSどちらのデータが正しいのかを吟味する必要がなくなるため、できるだけデータ連携は行うようにしましょう。

OMSとWMS連携による3つのデメリット

OMSとWMS連携によるデメリットもあるので、3点解説します。

◆OMSとWMS連携のデメリット

やや難易度が高いところが難点なので、導入する際は慎重に行ってください。

デメリット1:システム理解が不可欠

OMSとWMSの、どこが連携されているのかを押さえておく必要があります。そのため、ある程度システムに精通したスタッフの協力が不可欠です。特にOMSとWMSで別々のアプリケーションを使っている場合、API連携の仕組みについては理解しておく必要があります。

不具合発生時にどこで不具合が起こっているのかを見極めなければならないため、システムを理解した人材の育成が不可欠となります。

デメリット2:導入が難しい

単純にOMSとWMSの二つを導入しなければならないため、導入時にかかる負担は大きくなります。各システムで何ができるのかを分かったうえで導入しないとうまく使いこなせません。

また、どちらも導入しなければならないため出荷工程を大幅に変更しなければならない可能性があります。そのため、まずはOMSかWMSのどちらかから導入を進めていくのがおすすめです。

デメリット3:不具合やミスが全体に波及する

OMSとWMSを連携させていると、どちらかで起こった不具合やミスが全体に波及してしまう場合があります。復旧までに時間がかかるため、その後の出荷工程などに大幅な遅延をもたらすのがデメリットです。

OMSとWMSどちらで不具合が起こっているのかをただちに解明し、システム担当者やベンダーと協力して復旧を行う体勢を構築してください。

OMSとWMS連携は2つのパターンがある

OMSとWMSの連携には主に以下の2つの方法があります。

◆OMSとWMS連携のパターン

別々のソフトを連携させるか、最初から一体型のシステムを使うかです。それぞれの特徴を解説するので、これから導入する方は参考にしてください。

個別に導入して連携させる

まず一つ目の方法として、OMSとWMSをそれぞれ別々のソフトを導入し、それを連携させるという方法です。それぞれ独立したシステムなので、連携できないケースもあります。

その分OMSとWMSでそれぞれ自社に合ったものを選択できるため、柔軟な対応や特殊な売り方にも対応しやすくなるのが利点。一方、API連携などで連携させていく必要があり、OMSとWMSの連携にはシステム理解が不可欠となります。

代表的なシステムとして、OMSはネクストエンジン、WMSはオープンロジなどです。

個別導入によるメリット

OMSとWMSを個別に導入するメリットは以下の通りです。

◆個別導入のメリット

  • それぞれを個別に導入できる
  • 機能を特化させられる
  • 不具合が全体に波及しない

それぞれを別に導入できるので、既にどちらかのシステムが入っている事業者の方はこちらの方法がメインとなるでしょう。

個別導入によるデメリット

個別導入を行うデメリットは以下の通りです。

◆個別導入のデメリット

  • 連携できるとは限らない
  • 費用が割高になる

システム同士が連携できないケースや、2つのシステムを導入する必要があるため費用がかかる可能性があります。将来的にOMSとWMSの連携を視野に入れている場合は、どのシステムと連携する予定なのかも含めて考えてください。

OMS・WMS一体型のソフトを導入する

もう一つの方法として、OMS・WMS一体型のシステムを導入する方法があります。

はじめから連携されているため、データ連携もスムーズで個別にシステムを導入するよりも手間がかかりません。一方で、システム不具合が発生するとOMSとWMSともに動作しなくなるおそれがある点には注意が必要です。

一体型のメリット

OMSとWMS一体型のメリットは、以下の通りです。

◆一体型のメリット

  • はじめから連携している
  • 導入コストが安い
  • 余計な操作が不要

最初からデータ連携ができるというのが利点で、その分操作もスムーズです。OMSとWMSでリアルタイムにデータが共有されているのがメリットとなっています。

一体型のデメリット

一体型には以下のようなデメリットもあります。

◆一体型のデメリット

  • 自社に合うとは限らない
  • 不具合の影響が大きい
  • OMSとWMS同時導入は難易度が高い

一体型の場合は、自社のやりたいことが一つのシステムでできるとは限りません。そのため事前のヒアリング等で自社のやりたいことが適うかをしっかりと確認しておく必要があります。

OMS・WMSの選び方に関する2つのポイント

OMS・WMSを選ぶ際は、以下の2点を意識して選ぶとよいでしょう。

◆OMS・WMSの選び方

重要なのは、自社の課題を解決できるものを選ぶことです。これから導入するという事業者の方は参考にしてください。

ポイント1:目的を明確に

何のためにOMSとWMSを連携させるのか、目的を明確にしてください。目的なくデータ連携をしても、手間がかかるだけで効果が薄くなります。

出荷予測や業務効率向上など、連携させることで何が良くなるのかを理解したうえで導入する進めるとスムーズです。

ポイント2:自社に合ったものを選択

OMSもWMSも、自社に合ったものを選択してください。たとえば、OMSだとAPI連携で受注データを取り込めるモールなどには差異があります。海外発送を行っている場合は海外に対応しているソフトとそうでないものがあるので、自社で行っている業務を行えるかをチェックしてください。

WMSも、複数倉庫をお持ちの場合どこまで細かく複数倉庫への出荷指示やデータ管理ができるかを確認しておく必要があります。

OMS・WMSを連携させて業務の効率化を目指しましょう

OMSとWMSを連携させることで、受注から発送まで一気通貫での処理が可能です。業務効率が向上し、人件費の削減や保管効率の向上による保管料の実質削減が期待できるでしょう。

OMSとWMSは別々のものをAPIなどで連携させる方法と、最初から一体となっているものの2パターンがあります。目的を明確にし、自社の業務課題を解決できるシステムの導入を目指してください。

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